お父さんの底力。

寅さんとか長島監督とかによく例えられるお父さん。ついに脳梗塞で倒れました。しかしマイペースさに変わりなし!

子供に介護の苦労はさせたくない‥というのは間違っていると思う。

2019-07-23 07:57:56 | Weblog

さて、そんなふうに介護の苦労とか文句ばかり言っている私ですが、

正直言うと、介護するという体験は貴重なものだなあ‥

とも思っているのです(余裕のある時は)。

そんなこと迂闊に言うと、

「じゃあいいじゃん」

とますます押し付けられるので絶対に口外しませんが


何よりもいまだかつてないくらい、色々と学べているような気がする。

人生の真実みたいなものを。

と言うと少し大げさかなあ

 

たとえば人の気持ち。

とてもいいことを言っていても、いざという時の行動で、

その人の本当の気持ちや器がわかる。

平穏な日常では、みんないい人でなごやかに過ごせるけど、

本当のその人の人間性みたいなものに触れることはない。

それが、いざ、という事態が起こると、

とても頼り甲斐があると思っていた人が言い訳ばかりして壁を作り始めたり。

きついなあと思っていた人が意外に親身になってくれたりすることもある。

っていたのと違う反応に、かなりショックも受けるけれど、

真実を知って、なるほどなあ〜、ひとってこういうものなんだなあ〜

と納得したりして。

何か少し成長したような気がする。



それはお父さん自身を見ていても思う。

お父さんはそれはそれは自己中で頑固でわがまま、人の話は聞かない、

すぐ癇癪を起こして手がつけられなくなる、どなり散らす、

という人だった。

ただ、昔の人なので責任感は強く、

「おれが両親の面倒をみる」

という気持ちが強かった。

事実、最後までみていた。



晩年、おばあちゃんは痴呆で、

おじいちゃんは癌で入退院を繰り返していた。


あんなにしっかり者だったおばあちゃんが

日に日にぼーっとして小さくなっていくのをみていて、

いろいろ感じたことがあると思う。

おじいちゃんはといえば、思うにまかせられらない人生にいらだっていて、

世話をしていても、怒鳴りつけられたり文句しか言われなかったという。


当時のお父さんは、元の性格にストレスも加わりとにかく家ではイライラ怒ってばかり‥

あれ、全然成長してない‥❓


しかし!しかしだ!(力説)

いざ、自分が介護を受けることになったとき、その時の自分の苦労がものを言うのだ!

介護する側の苦労が、実感としてよくわかっている。

あれ、本当にあなたはお父さんですか?と思うくらい、

「ありがとうな」

とよく言うのです。

それは、お父さん自身が介護をしていなかったら絶対になかったと思う。

 

お父さんの性格では、

「こんなことくらいできないのか!」

「はやくしろ!ぼやぼやするな!」

と怒鳴り散らしていたと思う


人が衰え、亡くなっていく過程を見守り続けることや、

まわりとの関わり合いの真実を知ること。

苦労を明るく乗り越える強さを得ること。

そんなチャンスが介護にはある、と思う。

そして現代ではそんなチャンスはそうそうない。

だからこそ、子供は親の介護をするべきだと思う。

その子自身が成長するためにも

 


介護暴力の危機( ̄ロ ̄|||)!

2019-07-15 14:56:52 | Weblog

昨日は小雨が降っていた。

少し食欲の出てきたお父さんが、

「前に食べに行ったトンカツ屋さん、おいしかったな、また行きたいな」

と言ったので、そのお店にトンカツを買いに行ったのだ。

出かける前に、ベッドに寝ていたお父さんに、

「今日は雨だから、絶対外でないでね」

と念を押して。


そうして帰ってきたら私を大声で呼んで、

「やっちゃったよ、手当てしてくれ!」

と騒いでいる。

見ると手のひらがざっくり切れている

外に出ようとしてつかまった枝が折れて怪我したらしい。

あんなに言ったのに!(✖️100。過去のイロイロが走馬灯のように‥)

もう私は頭にきてしまった!

アンタのためにわざわざ雨の中自転車で買い物に行ったのに!


思わず肩を打って、

「でないって約束したじゃん!もう知らん!」

と自室へ。

「勝手に感染して死んじゃえ!」

と部屋で大声で叫んだりして


それでもしばらくしたら、様子を見に行った。

「おい、これ手当てしてくれ。血があちこちについちゃうよ!」

っていつもいつもいつも(←イラついている)、約束破るくせに、

怪我の始末は当然のように私の仕事かよ!!自業自得だ!!

 

みると、血はもう止まっているが、

「はやく手当てしてくれ!」

としかめっ面で叫んでいる。

「なんかいうことあるんじゃないの?

約束破ってごめんなさいとか!」

とイラつきながら言うと、

しばらく

はやくはやく、と言うばかりだったが

私がやらないとみると、

わかったよごめんなさいはやくはやく!

といやいやながらに言う。

子供と親か!


でも少し冷静になってから思うと、

無理やりお父さんに謝らせたことがとげのように心に刺さっている。

プライドを無視して、

上から子供のように謝らせちゃったな、という後悔。

悪いと思ってないのに謝るなんてよっぽどいやだっただろう

こんなストレスをためていくと、自ずとボケていく気もする。

だけど、私も一人でみていて、とても感情が抑えられなくなることがあるのだ。

もう、不毛!

こういうのが介護暴力の発端になるんだなあと怖くなった。


‥しかし夕食は普通にとんかつをおいしく頂きました。

肉をほとんど食べなかったのに、食べたいものだったせいか結構食べた。


優しい一辺倒で介護なんかできない。

自分の器では無理なのに、がんばっていい人ぶると後で爆発する。

うまくガス抜きしつつ、なるべくお父さんが笑っていられるような介護が

できたらいいんだけどなあ。すごく難しい‥。


超ガリガリになって帰ってきた。

2019-07-04 22:23:23 | Weblog

さて、お父さんがあまりに入院ストレスが溜まったので、

本当はまだ退院できないんだけど、退院してきたお父さんです。

入院前から20kg近くも痩せての帰宅です。

「骨と皮ばかり」という表現がぴったり。

よくそんな体で歩いたり握ったりできるね、と感心するくらいです。


お父さんは入院中、私が見る限りほとんど食事に手をつけていませんでした。

でも私は密かに思っていたのです。

食事がまずいから食が進まないんじゃないかと。

おいしいもの、好物をだせば食欲はですぎるくらい回復するんじゃないかと。


しかし!

家に帰ってきたお父さんはやはり食が細かった!(病院さん、ごめん!)

確かに、食べたがっていたマグロとかうなぎとか出すと少しは食べるけれど、

入院前のように目を輝かせて、出した途端に待ちきれないようにペロリ、

という感じではない。しばらく置いてからやっと食べる、という感じ。

それもせいぜい1、2個。少し食べると、胃からこみ上げてくる感じで、

吐き気と必死に戦っている

特にごはんの匂いがだめで、おえっとなってしまう。

肉類もまったく受け付けない。


病院で、血糖値落ち着いてたのは、あれは食べてなかったからでは?

いくらカロリーたんぱく制限あると言っても、食べないのは絶対よくない。

全然食べないくらいなら、体に悪いもの(糖分)でも食べた方がいいと思う私であった。