お父さんの底力。

寅さんとか長島監督とかによく例えられるお父さん。ついに脳梗塞で倒れました。しかしマイペースさに変わりなし!

押し付けがましい誕生日プレゼント。

2018-06-16 23:08:42 | Weblog

さて、先日誕生日だった私ですが、お父さんが珍しく

「お前誕生日だったろ。プレゼント買ってやったぞ」

と包みをみせるのです。

 

思い起こせば幼少期、おねだりをほとんどしなかった私が、

一度だけしたことがありました。

それは妖精の人形の家。

ものすごく欲しがっていたのを知っていた母は、何を思ったか、

「じゃあ誕生日のプレゼントにお父さんにお願いしてみたら?」

と言ったのです。

なんだか嫌な予感がしつつ、母が言うなら、と恐る恐る父に人形の家が欲しいと言ってみると

いきなり激怒!

「何をぜいたくな!!俺が毎日死ぬ思いで働いて(←昔から言うことがおおげさ)

稼いできた金をそんなものに使えるか〜!いい気になるな〜!!

私はただただ号泣しつつ

「言うんじゃなかった!」

と思っていた‥。


‥いかん、幼少期のトラウマを思い出した



そんな父が誕生日プレゼントとは。

包みをみると、またもやテレビショッピング。


浅底の底が波型になっている大きななべでした。

ステーキとか焼くとおいしそうな焼き目がつきそうなやつ。



「これでおいしそうなステーキが焼けるんだ。

今日はステーキにしよう!

あとなあとな、ハンバーグとかすき焼きとか、

なんでもできるんだぞー


って自分が食べたいだけじゃん。

テレビショッピングみてて食べたくなったに違いない。


 


「お前、いいなべが欲しいって言ってただろう」

 

‥言ってません。

 

だいたい、お父さんがどこからともなく次々に持ってくる小さな鍋4つとか

フライパン3つとかで

 もう調理器具置く場所はありません(捨てると怒るし)。

「これは最高ななべだぞー、よかったなー。」

一人でご満悦なお父さん。


なんだかむかつくけど、

しかたないから、その夜はステーキ肉買ってきて、作ってあげました。

ま、おいしかったけどね。

できたら次は現金でお願いします


チェンソーをふりまわしたいお父さん。

2018-06-16 22:03:16 | Weblog

ええ、嫌な予感はしていたんです。


それは家の前にあるさざんかの木がぼさぼさに伸びきった4月のことでした。

お父さんはつぶやいた

「この木、なんとかしないとな‥」


嫌な予感がした私は、疲れてるんだ、仕事忙しいんだ、と言う兄をせっついて家に来てもらい、

高枝切り鋏で伸びている枝を切ってもらいました。

太い枝は切れなかったけれど、ぼさぼさに塀の外まで伸びていた枝をきれいに切って、

すっきりした。

よし、これで一安心

 


それからしばらくしてから、高枝切りばさみらしきものが家に届きました。

うけとるとずいぶん重い。

よくみると先にチェンソーのようなものが付いています。

「届いたか、これはいーぞーなんでも切れるぞ〜」

お父さんがうれしそうにいそいそとでてきた。

テレビショッピングで買ったらしい。


私は例によって、

もう綺麗になってるんだからこれ以上切ることない!

とか、

こんなのふらつく足で使って転んで道ゆく人にけがさせたらどうするの!

とか、

どうしても使いたいんだったらせめて誰か人がいる時に一緒に使ってよ!!

とか

いろいろ言ったが、ぜんぜん届いてない様子。


ええ、嫌な予感はしてたんです。

あの、目を逸らしながらなんとなくにやにやしながら

「わかってる」

と言うお父さんをみたときから。


そして数日後、仕事から帰ってみると、

2本のさざんかは刈り込まれたなんてものじゃない、

丸坊主に!!枝という枝は切り落とされ、ただの枯れ木みたいに!!

その下にうず高く散乱する枝で居間の窓は完全に隠れちゃってます。


「切らないって言ったじゃん!!

なんで約束守らないの!あんな丸坊主にしちゃって!

せっかくお兄ちゃんがきれいに切ってくれたのに!」

と怒り心頭でお父さんを責めると逆ギレ。


「あんなの切ったうちに入らん!オレが綺麗にしてやった。

転ばなかったし、ぜんぜん大丈夫だ!!ひとに迷惑なんてかけん!!

やっぱりオレがやらなきゃだめだ!」


あーあ。やっぱりこんな結果になったか

まあ、ころんでけがしたり、けがさせたりしなかっただけよかったけど、

それがまた、自信過剰の元に‥。なんかもー疲れるわっ!



それにしても‥

私、あの2本のさざんか、大好きだったんです

ろくに手入れもしていないのに、虫もつかず、

毎年ピンクと赤の綺麗な花をたくさん咲かせて‥

なごませてくれる存在だったのに、

たぶん、枯れるな‥ていうか、もう枯れ木状態。

ひどすぎる〜


妖怪小豆じじいの始末。

2018-06-08 07:06:52 | Weblog

さて、父が入院したので少し息抜きができている私です

昨日はお父さんがいつも座っている食卓の椅子の周り(酒ビンだの何かの部品だのでごちゃごちゃしている)

を掃除しました。


何日か前から、小さい虫が家の中を飛んでいて、それに加えてリビングのあたりに何か少し異臭がしていた。

うっかり食卓に出しっぱなしで腐ってしまったものがあるのかな〜と思っても、それらしきものはないし、

まあ、家にそんな匂いがしみついてしまったのかなあ〜と思っていたんです。



そしたら、なんと言うことでしょう〜。

お父さんの椅子のうしろのキャスター付きの台、その下からガラスのボールに入った異臭の元発見!

ビニール袋がふわっとかけられています。

もちあげるとそこからたくさんの虫がぶわっと



そういえば最近のお父さんは、隙あらば小豆や大豆を買ってきて煮る、という習性があった。

入院した時も食卓に大豆の煮たのが小鉢においてありました。

父に聞くと、

「あれは、納豆を作ってるんだ。捨てるなよ」

大豆の煮たのに少し市販の納豆を混ぜておくと、納豆になる。

少しの納豆で大量の納豆が生産できる


という作戦だったらしい。

そういえばちょっと糸を引いていたけど、納豆とも違う異臭がしてとても食べられる気がしない。

‥捨てました。

いないとイイね、くさったものが捨てられて

いつもはもったいない食べる食べるって大騒ぎだもんね〜




あれから一週間。

まさか、隠し球があったとは〜!

残りの大量の大豆(納豆入り)に虫がたかっていたのでした


さすがお父さん、あなどれないわ

ガラスのボールごと捨てました!

帰ってきた時大騒ぎすると思うけど、やってられっか

虫のトラウマふたたび

(今までもいろいろあったのだった‥)


腸捻転を繰り返すお父さん。

2018-06-06 07:06:00 | Weblog

最初に救急車で運ばれたのが去年(2017年)の3月4日。

その1ヶ月前ほどから便秘ぎみで、でてもゼリー状の粘液のようなものしかでないと言っていた。

おならと間違えて失敗してしまうこともふえてきていた。

2回目が今年の4月30日、そして3回目は5月30日。

病名はs字結腸腸捻転。

腸捻転は繰り返し起こりがちで、だんだん間隔が短くなってくるとは聞いていたけど、まさか1ヶ月でねえ。

普通は度々繰り返すようになると、腸を切って短くするオペをするらしいんだけど、

お父さんは腎臓病に心臓病、糖尿もある上高齢なのでリスクが大きいとのことで、今回もオペしないことになった。

腸捻転になる一週間前くらいに急に

「いい便がでたよ〜

となるのが不思議だけど、腸がねじりかかって刺激で雑巾しぼったみたいにでてくるのかな


便秘ですっきりしない→ゼリー状の便→快便(1回だけ)→一週間後腹痛→救急搬送


となるのが常で、私が腹立たしいのは、腹痛になりはじめた時に病院に行こうと言ってもいつも、

「大丈夫だ!寝てりゃ治る!!だいじょうぶだー!

と言ってなんとしても動かないことだ!

前もそうだったじゃん、と言っても大丈夫だの一点張り。


それでだいたい、夜中か早朝に救急車を呼ぶ羽目になる。

私の職場は零細企業で、休むと即仕事に支障が出る。

一回どうしても間に合わなくて、社長はしようがないと言っていたけど、取引先にこっぴどく怒られた。

こんなのが続くとクビになるよ!とお父さんに言っても馬耳東風。

ここんところが非常に腹立たしい!!

私がクビになったら、なかなか中年の再就職は難しいし、はやりの?ミッシングワーカーになってしまう!!

 

私に迷惑かかるから、なるべく早く病院かかってよ!

と言っても

「そしたらほっとけ。一人で行ける」

だの

「野垂れ死するからいい」

だの、絶対協力する気をみせないのだ。

なるほどこーゆーときだな、介護暴力とか介護殺人とかおこるのは

と非常に納得している今日この頃だった

 

 


介護家族のたどる4つの心理的ステップ。

2018-06-03 00:44:46 | Weblog

認知症の人の気持ちを理解しましょう、という趣旨の本はよくみかけるけど、

介護側の気持ちについて書いた本はあまりみたことがなかった。

 

認知症の本を読むたび、認知症の人が穏やかに幸せに暮らすのは、ひとえに介護側の優しさ、忍耐強さにかかっているんだなあ、

とため息がでた。

そして全然そんな忍耐強くも面倒見もよくもない私は、頑固でわがままなお父さんに最近もう疲れてしまって、

イライラして文句ばっかり言ってる。

だからお父さんも最近めっきり短気になってますます頑固になっているのかもなあ、

と自分の器の小ささ、さばききれない能力のなさに泣きたいような気持ちになっていた。

 

そんな時にたまたま読んだのが

「介護家族のたどる4つの心理的ステップ」

 

第1ステップ とまどい、否定

第2ステップ 混乱、怒り、拒絶

第3ステップ あきらめ、割り切り

第4ステップ 受容

 

 

これは認知症の家族の話だが、うちのお父さんは元からの性格が認知症ぽいので

(頑固で人の言うことに耳を貸さない、怒りっぽい、人のせいにする、自分の非を絶対認めない、

被害妄想的!)

すごくしっくりきた

私は今第2ステップまっただなか。

 

なるほど、そのとおり!と思ったのが、第3ステップの解説で

 

「怒ったりイライラするのは自分に損になると思い始め、

割り切るようになる」

 

ほんと、そうだわ

第4ステップとは言わん、はやく第3ステップに到達したいものです。

でもこれを読んだから、少しその方向に進めるかも。がんばれ私

 

(参考;杉山孝博著 21世紀の在宅ケアーぼけ介護の実例とポイント:87,光芒社,2001)