お父さんの底力。

寅さんとか長島監督とかによく例えられるお父さん。ついに脳梗塞で倒れました。しかしマイペースさに変わりなし!

家族の振舞い方がわからない・・。

2007-06-25 23:40:02 | Weblog
さて、病院は基本的には完全看護です。
看護師さんがたびたび来ては、てきぱきと着替えをさせたり、尿を採ったり、検査室やオペ室に連れて行ってくれます。
「手伝いましょうか」と声をかけても
「大丈夫ですよ。」とにっこり。
ありがたいことですが、ちょっと蚊帳の外。
でも、へたに手をだされてもかえって迷惑なのかな。

この間はカテーテル検査のとき、看護師さんも何も言わないので、心配で検査室まで付いていったら「一般人は立ち入り禁止です。」
と他の看護師さんに止められました
どうも慣れてないせいか、どうしていいのかわかりません

看護師をやっている友達に聞いたら、

「そういえばこっちは次にやることで頭がいっぱいで、家族に対しても『そこで待っててください』とか言って、忘れてそのままほったらかしにしがちなんだよね。」

と言っていた。




相部屋の人たちにあいさつはするべきか?

2007-06-21 23:40:30 | Weblog
ところで細かい話ですが、入院するときや退院するとき、相部屋になったひとやご家族たちにあいさつはするべきなのでしょうか?
あいさつしないのも落ち着かないし、かといって、しまっているカーテンを開けるのも気が引けるし・・。

でも、妥当なのは、部屋の患者さんの症状が、
「重そうだったらあいさつしない、軽そうだったらあいさつする」
いや、それより
「相手の出方をみる」
かな。

まあ、当たり前か
でも、整形のような治る患者さんばかりのところでなければ、ふつうと違って、基本的にはそっと入ってそっと出たほうがいいような気がしました。


前回の検査入院のとき、思ったより症状が進んでいて、お父さんとふたり落ち込んでいたら、同じ部屋のおじさんが「どんな様子?」と話しかけてきました。
そこで難しい位置に閉塞があること、持病があるため、オペや使う薬にも難しいものがあると言われたこと、などを話すとおじさんは、

「ほー、それは大変だねえ。私なんて心臓以外どこも悪いところがないから順調に進んでねえ~・・。」

とえんえんと自慢された。まあいいけどね





鈍感力とお父さん。

2007-06-20 22:58:35 | Weblog
お父さんが例の「鈍感力」を読んで自信を深めています。
「お前も読め」
と言うので読んでみたら、まさにお父さんのことを書いているよう。

人の話は聞かない。(いつも)
周り中食中毒のとき自分だけ無事。(教えてた高校で集団食中毒があったとき)
どこでも眠れる。(もちろん)
何でも食べる。(食べ物がなかった時代の反動?)

こういう人は長生きするそうなので、私もお父さんの鈍感力に期待しようと思います。




インフォームドコンセントってどうなのよ。

2007-06-19 00:58:59 | Weblog
最近、「患者さんの知る権利」ということが盛んに言われ、先生も丁寧に説明してくれるようになりました。
母が病気になった十数年前に比べるとうそのようです。
あの頃は、転院するのもままならなかったし、レントゲンなどのデータの貸し出しもひと悶着、先生は高飛車でろくに説明してくれないという有様で、ひどく悲しかったのを覚えています。
もっとも、その病院がひどかったのかもしれませんが。
(ちなみにその病院は今、某「いい病院ランキング」 の上位に入っています。やり手な院長がその本の選考委員長とか(←知り合いの先生にこの間聞いた!。ランキングなんてうのみにしない方がいいよ。)


つい話がそれました。
で、最近さかんなインフォームドコンセントのことですが、手術のリスクも含め、ぶっちゃけて患者さんに説明するので、話すほうも技術がいると思うのですが、ともすると患者さんのために説明しているというよりは、お医者さん側のリスクヘッジのため(訴訟とかされないため?)してるんじゃないの?
とこの間ちょっとぐったりしました。


お父さんの検査をした先生は、丁寧でいい先生なんですが、研究報告でもする
ように淡々と説明するので、当事者としてはきついなあ、と思いました
「痛みはそれはそれは耐えられない痛みで何時間も続き」
「とてもうまくいけば2年くらいは生きられるかも」
「どっちにしろミゼラブル」

・・うーむ。本人目の前にこのぶっちゃけ方。
気の弱いお母さんがこんなこと言われたら、この説明を聞いたら発作的に病院の窓から飛び降りちゃったかも。
と思いました。
今は有無を言わせず、本人に説明するようになってるのかなあ。
それはそれでどうなんだろう、と思いました。
知りたくない権利、もあると思うけど。
本人にはもうちょっとソフトに、家族にはぶっちゃけ、というコースとかないものか?と想像しましたが、先生も忙しいので、そんなヒマもないのかなあ。


さすがのお父さんも、かなりの衝撃を受けていました。



お父さん、帰郷する。

2007-06-18 23:48:17 | Weblog
さて、入院前に地元の友達に最後のお別れを言ってくる、とお父さんは地元の町に帰っていきました。
お父さんがやりたいようにやってると、心臓に悪いことばかりやってるし(飲んだ後のぼせるまで風呂に入るのが趣味とか)、薬の飲み方はいまいち自己流だし、私は心配でたまりません。
玄関で見送りしながら
「やっぱ私もついてくよ。」
と言ったら、
「いい、いい、大丈夫だ!」
と、激しく拒否。

今まで自由にひとりでやってきたのが、食事も油気のないものばかり、生活もうるさく口出されていたこの数週間がほとほといやになったみたいです。

「だってお父さん、炎天下屋根に上ったり、木を切ったり、飲んだくれたりしそうだもん、心配だよ。」
と言うと、
「大丈夫だ、もう!倒れたらそのときはそのときだ。
人生ってそういうもんだ。覚えとけよ。」

と言って帰って行きました。
その後姿は、さくらをふりきって旅に出る寅さんのようでした・・。