と、今お父さんが生きていたらいばっていたと思うのだ。
「だから言ったろ、オレが。あるとないとじゃ大違いだ!」
そうしていそいそと、色々な引き出しから破れたシーツとか、抜いといたパンツのゴムかなんかひっぱりだしてきて、マスクを作る!そして通勤に使うことを強要する!
「みっともないとはなんだ!とにかくやってけ!いいから!!」
‥うう、目に浮かぶようだ。そして私が新しい布でマスク作ろうとしても怒るね。
「そんな新しいので作るなんてもったいない!お前はすぐかっこつける!
いーだろう、オレの作ったこのマスクやっていけば!」
そしてひとしきり喧嘩になるね。ああ、今思ってもめんどくさい‥
でもお父さん、ワタシちょっと反省していることもあります。
お父さんが亡くなったあと、少し部屋のゴミを捨てたの。広告の紙とか、どうみてもゴミだろ、ってものを。
その中に皮の切れはしがあって
「本当に何でもかんでもとっとくんだから!」
と捨てちゃったんだけど、あれ、マスクホルダー作るのに使えた。
あと、あれは去年お父さんが入院した時に、部屋整理しようと思っていろいろ捨てたの。その中に、むかし手芸にはまったときに使ってたフェルトとか可愛い布とか色々なゴムとかあったんだけど、思い切って捨てたの。もうこんなことやる暇ないしって。
あれもとっといたら、かわいいマスク作れたなあ‥。
「だからオレが言っただろう!やっぱりお父さんの言った通りだ!
あるとないとじゃ大違いだ!これから気をつけなさい!」
ああ、あの世からの声が(^◇^;)。