中国政府首脳が「わたしたちはTPPへの招待を受けていない」と半ば面白くなさそうなコメントを発していました。
なぜアメリカは中国に声すらかけないのか?と不思議に思っていました。
ある経済評論家がこんな話をしています。
「中国のWTO加盟によって、今やWTOはその機能を失ってしまった」
WTOとは世界貿易の自由化を推進する機関で、加盟国とは厳格な協定を結び、多国間での国際貿易ルールを規定する大変重要な機関です。
国際貿易はある意味形を変えた戦争でもありますから、様々な貿易摩擦や問題を起こします。
貿易問題はルールに基づいて解決すべきものでありますから、当然、そのルールを守る約束無しでは仲間に加われないのですね。
世界貿易の自由化や多角的貿易の実現は、自由主義国家における昔からの目標でした。
世界がほんとうにひとつになれれば、不幸な戦争は起こりませんし、無駄な軍事力を持つ必要もありません。
世界貿易の自由化推進を図るために、1986年から95年にかけて行われた通商交渉を「ウルグアイ・ラウンド」と呼びました。
この協議によってGATT(ガット)を改組して設立された世界貿易機関がWTOです。
中国は1986年にWTOの前身であるGATTに加盟を申請していましたが認められず、15年の歳月を経て2001年11月にWTO閣僚会議においてようやく加盟を承認されました。
当然、加盟時にはWTO協定にサインし、様々な約束事を交わしました。
しかしその後、WTO内にある「紛争解決機関」には、中国の協定違反に対する疑義が多く寄せられることとなります。
その結果どうなるかといえば、先の経済評論家が述べたようにWTOの形骸化が起こってしまうのです。
その事実を「不公正貿易報告書」で見ることができます。
企業誘致を勧められて工場を建てたが、突然立ち退きを求められた例。
十数%あった税還付金が突然撤廃された例。
中央と地方で対立してにっちもさっちもいかなくなった例。
レアアースなどに代表される輸出数量枠の例。
自動車ノックダウン部品に対する完成車並の25%関税の例。
などなど、いっぱい実例が出されています。
要するにこのようなWTO体制ではもう公正な貿易は期待できないから、TPP体制で新たな構築をしたいという狙いがあると評論家は言います。
もちろん国際貿易の世界ですから、また違った狙いもあるかもしれませんが、日本が組するチームは中国でないことだけは明らかです。
ぜひ報告書を読んでみてください。
なぜアメリカは中国に声すらかけないのか?と不思議に思っていました。
ある経済評論家がこんな話をしています。
「中国のWTO加盟によって、今やWTOはその機能を失ってしまった」
WTOとは世界貿易の自由化を推進する機関で、加盟国とは厳格な協定を結び、多国間での国際貿易ルールを規定する大変重要な機関です。
国際貿易はある意味形を変えた戦争でもありますから、様々な貿易摩擦や問題を起こします。
貿易問題はルールに基づいて解決すべきものでありますから、当然、そのルールを守る約束無しでは仲間に加われないのですね。
世界貿易の自由化や多角的貿易の実現は、自由主義国家における昔からの目標でした。
世界がほんとうにひとつになれれば、不幸な戦争は起こりませんし、無駄な軍事力を持つ必要もありません。
世界貿易の自由化推進を図るために、1986年から95年にかけて行われた通商交渉を「ウルグアイ・ラウンド」と呼びました。
この協議によってGATT(ガット)を改組して設立された世界貿易機関がWTOです。
中国は1986年にWTOの前身であるGATTに加盟を申請していましたが認められず、15年の歳月を経て2001年11月にWTO閣僚会議においてようやく加盟を承認されました。
当然、加盟時にはWTO協定にサインし、様々な約束事を交わしました。
しかしその後、WTO内にある「紛争解決機関」には、中国の協定違反に対する疑義が多く寄せられることとなります。
その結果どうなるかといえば、先の経済評論家が述べたようにWTOの形骸化が起こってしまうのです。
その事実を「不公正貿易報告書」で見ることができます。
企業誘致を勧められて工場を建てたが、突然立ち退きを求められた例。
十数%あった税還付金が突然撤廃された例。
中央と地方で対立してにっちもさっちもいかなくなった例。
レアアースなどに代表される輸出数量枠の例。
自動車ノックダウン部品に対する完成車並の25%関税の例。
などなど、いっぱい実例が出されています。
要するにこのようなWTO体制ではもう公正な貿易は期待できないから、TPP体制で新たな構築をしたいという狙いがあると評論家は言います。
もちろん国際貿易の世界ですから、また違った狙いもあるかもしれませんが、日本が組するチームは中国でないことだけは明らかです。
ぜひ報告書を読んでみてください。