南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
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コーポレートガバナンスを担え

2011-11-09 22:48:26 | ユニオン
横文字はあまり好きではありませんが、“コーポレートガバナンス”という言葉があります。
適当な日本語がないから使われているようですが、日本語で表すならば「いかにしっかりと経営をやらせるか」という意味です。

労働組合にも“コーポレートガバナンス”という概念はあります。

「私たちは労働組合だから経営は会社に任せておけばいい」では済まされません。
組合員の賃金管理さえもできていない労働組合もありますから、案外経営のことには無頓着な労働組合は多いのかもしれません。
そんなことを思うと、寂しい限りです。
しかし労働組合は、経営がしっかりしないと自分たち(従業員)の雇用と生活が失われるという立場にあります。
だからこそ労働組合が“コーポレートガバナンス”の一翼を担っていくということは非常に重要です。
そのためには日頃から社会経済の動きやら経営指標の見方やらを勉強しておかなくてはなりません。

大企業で立て続けに不祥事が起きています。
エリエールで有名な「大王製紙」では、創業者直系の前会長が連結子会社から106億円ものお金を電話1本で借り、うち59億円は未返済で訴えられました。
ギャンブル好きでマカオのカジノ口座に10億円を送金したとか、株式投資に失敗したとかの話ですが、真相はまだ藪の中です。

オリンパスではわずか2週間で2度の社長交代劇がありました。
10月中旬に解任されたイギリス人社長がその後メディアに687億円もの不正支出があったことを告発しました。
さらにこの事件は急展開し、過去の有価証券投資の損失の隠ぺいや損失補てんのためであったことが露見し、粉飾決算の恐れが出てきました。

いずれの企業にも労働組合はありますが、上部団体には参加しておりませんでした。
ただそこに労働組合があればよいということではなく、きちんとした労働組合、ものが言える労働組合、学び続ける労働組合が必要だということですね。