南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

需要蒸発

2011-09-17 12:03:20 | 経済
静岡労金労組の定期大会で「自ら考え、自らが決定し、自らが実行する体制の構築」をお願いしました。
今や日本の国は崖っぷちに立っています。

今日の日経新聞「揺らぐ世界経済」で“需要蒸発”という言葉を拾いました。
08年のリーマンショック後、中国政府は過去最大4兆元(約50兆円)の景気刺激策を打ち出しました。
巨額の公共事業は中国経済だけでなく、世界経済を恐慌の淵から救い上げました。
それから3年、中国政府はその後遺症であるインフレに悩んでいます。
インフレ抑制のために金利を引き上げれば、国内景気の減速という現実に直面します。

新興国の景気にも陰りが見え始めました。
ブラジル政府はレアル高や人件費上昇を背景に、製造業の国際競争力が低下したとの理由から輸入車の関税を大幅に引き上げると発表しました。
現状よりも30%程度上乗せする計画とのことです。
ロシアやインドも同様に国内産業の保護政策を強めています。

まさに世界中で“需要蒸発”の様相を呈し始めました。
保護主義の台頭はあの不幸な世界大戦を招きます。
我が国も待った無しで自由貿易体制の構築に取り組まねばなりません。
スピード感をもって、国民的議論にまで推し進めることをしていかないと、一気に国内産業は空洞化していきます。
空洞化の後にくるものは、国債の暴落であり、円安によるもの凄いインフレです。
一度海外へ移転した技術や設備は二度と国内へ戻ってきません。
そして国家の巨額な借金を清算するために何が起きるか、歴史は私たちにその事実を教えてくれています。