南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

一本足打法からの脱皮

2011-09-16 17:33:57 | 経済
午前中はスズキ労連定期大会、午後は全トヨタ労連定期大会へ来賓として出席してきました。
どちらも日本の“ものづくり”を支え続けてくれている大組織です。
ふたつの組織代表者のお話を聞きながら様々な思いが交錯いたしました。

静岡県の雇用はもとより、日本の雇用の多くを自動車産業は長らく支え続けてくれました。
それに甘えてきたツケが一気にきたような気がします。
静岡県は日本の縮図であるとよく言われます。
バブル崩壊の痛手をなんとか挽回してきた原動力も自動車産業でした。
それも束の間、リーマンショックによって日本経済は坂道を転げ落ちました。
静岡県内の有効求人倍率をみれば一目瞭然です。
04年:1.04、05年:1.14、06年:1.25、07年:1.21、08年:1.05、09年:0.43、10年:0.48…。
この静岡県の産業構造が自動車依存の一本足打法であったという象徴的な数値です。

大会ではもちろん両代表者とも「日本のものづくりを全力で守っていく」という力強い決意でしたが、そろそろ国家的な産業政策を講じて一本足打法から変化させなくてはなりません。
成長戦略などと掛け声だけはかかりますが、実効性のある政策が展開されているとは思えません。
現代自動車やサムスン電子など急激な成長を示した韓国の産業政策や、アグレッシブな企業経営施策なども参考にすべきではないでしょうか。
そういった将来投資をすべき時期を逸してしまったきらいがありますが、まだ希望を捨てることはありません。
“メイド・イン・ジャパン”の旗を高く掲げ続けていたいものであります。