南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

武士道の本質

2010-05-23 08:38:41 | Weblog
昨日は川勝知事が専任講師を務めているという、「鹿児島有徳塾」との静岡交流会に参加しました。
この「鹿児島有徳塾」とは、01年12月につくられた“地域のために地域を学ぶ”会です。
NHK大河ドラマ篤姫でも有名になった薩摩藩島津家第33代も参加しておりました。

当日2本の特別講演がありましたが、そのうちの1本「武士道の成立と展開」が大変面白く参考になりました。
講師は、国際日本文化研究センターの笠谷 和比古氏です。
笠谷氏は戦時中に「国家や天皇のために死ぬことこそ武士道だ」などと利用され誤解されていることに強い憤りを持っています。
武士道がもっとも隆盛な時代は、日本を含めて東アジア地域に200年以上も戦争がない平和な状態が続いていたと力説していました。

そして武士道の本質については、“自らの信念に真正面から向き合う生き方”だと述べました。
ですからたとえ主君の命令であっても、盲目的に従うのは武士道ではなく、間違いに気づいたならば命を懸けてでも諌めることこそ真の武士道であるとします。

横暴で国を滅ぼしかねない主君であれば家来衆は一丸となってその主君に忠告せねばなりません。
それでも言うことを聞かなければ、主君を引退させてでも国をいい方向へ導く責任があります。
武士の武士たる由縁はそこにありますね。