南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

モチベーション3.0

2010-03-23 18:24:25 | ユニオン

週刊東洋経済3月27日号の特集記事は“新しい「やる気」のかたち 「モチベーション3.0」”でした。
右肩上がりの時代は終わり、数値目標を掲げるだけでは社員を鼓舞することができなくなっています。
どうすれば活気ある組織をつくることができるのか、特集では米国でベストセラーとなっている1冊のビジネス書を取り上げています。

この本では人間のモチベーション(動機づけ)を3つに分けて説明しています。
「モチベーション1.0」は、食べたい、寝たいといった生き物の基本的な欲求に訴えかけるものです。
「モチベーション2.0」は、報酬や罰金といったアメとムチによる動機づけです。
そして「モチベーション3.0」はこれらとは対照的な人間の内面から湧き出るような“やる気”を引き出す動機づけです。
そのやる気は、「わくわく感」「楽しい」「世界や社会をよくしたい」といった感情から湧き上がります。

筆者のダニエル・ピンク氏は、「創造力が求められる、先進国の多くの仕事において『モチベーション2.0』的な成果主義では人のやる気をうまく引き出せない。
今後は『モチベーション3.0』に基づく手法を用いなければ、企業の発展はありえない」としています。
『モチベーション3.0』を推進するためには当然お金は重要ですが、それだけでは創造性にあふれる組織をつくりだすことはできません。
崇高な理念に基づいた衝動や、仕事に対するワクワク感が、イノベーションの源泉になっていくといいます。

人間が幸福であるためには例外なく“意味ある仕事”が必要です。
『モチベーション3.0』の考え方は、マズローの法則とも相通ずるものです。
連合静岡が掲げる「地域に根ざした顔の見える労働運動」もいよいよ第3段階に突入します。
その運動が、私たちにとって“意味ある仕事”になれるよう最大限の努力を費やしたいと思います。