南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

世界は911で変わった

2009-09-11 16:44:11 | Weblog

「今日は9月11日・・・」、朝礼でスタッフの一人が呟きました。
あの9月11日を思い出しての言葉でした。
まさしくあの日を境にして世界は変わりました。
日々の変化が激しすぎて、どうかすると行き先を見失いがちです。
だからこそロングランに世界の動きを見つめなければなりません。

20世紀後半はまさしくアメリカの世紀でした。
アメリカ主導のグローバリズムやIT革命により世の春を謳歌していたアメリカ。
しかし一方では、その繁栄の陰に泣いている不遇の国々もあり、世界一の豊かさを享受しているアメリカを羨み、恨んでいました。
そして2001年9月11日、アル・カイーダによる航空機テロが発生します。
テレビから流れた映像はあまりにも衝撃的で、今でもはっきりと覚えています。
アメリカの繁栄の象徴でもあるNYのツインタワーに大型航空機が突入し、巨大なビルが崩壊していく映像です。

ブッシュ大統領は即座に対テロ戦争を宣言し、アフガンからイラク戦争へと突入しました。
しかし大義はあれども、国連決議を経ないままに突入した戦争は思い通りには進みませんでした。
圧倒的な戦力を持って攻撃し早期に終結するはずだった戦争は、いつしか泥沼に入ってしまいました。
事実上の失敗です。
これによりアメリカの世界的な信用は一気に失墜しました。

莫大な戦費の投入により疲弊したアメリカ経済に襲いかかってきたのは、2008年のサブプライム問題に端を発した金融危機です。
あっという間にアメリカ経済は崩壊寸前まで追い込まれてしまいました。
アメリカ発の金融危機はただ単に金融機関の問題に留まらず、実体経済にまで深く及んできました。
我が日本はサブプライム問題とは一線を画しておりましたが、過度に輸出に依存してきた経済ですからアメリカ以上に大きなショックを受けました。

この危機は100年に一度だと言われますが、大げさではなく20世紀が終わり、そして21世紀の社会に生まれ変わるというまさに100年に一度の大転換時代だと思います。
そしてその扉が開かれた瞬間が、8年前の今日、9月11日です。

その後、アメリカではオバマ大統領が誕生し、日本では戦後初ともいえる本格的な“政権交代”が成りました。

さて、新しい社会とはどんな社会でしょうか。
みなさんと一緒に考えて、みなさんと一緒につくりあげていきたいと思います。