南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

100年に一度の意味

2009-09-13 18:07:10 | ユニオン

この数日間、考え続けていたことをまとめて、本日のスズキ労連定期大会での挨拶にさせていただきました。

『私はこのところずっと“100年に一度”という言葉に惹かれ続けています。
100年とはすなわち1世紀ということです。

私は1951年生まれですから、ちょうど20世紀中間点に生まれました。
20世紀の扉を開いたのは「産業革命」です。
1903年にアメリカでフォード社が設立されました。
フォードの発明したガソリン自動車は、まさしく近代社会をつくりあげていった象徴的な商品でした。
20世紀半ば、その近代社会成長の影に生じた様々な問題を、愚かなリーダーたちは「第2次世界大戦」という強制的な手段によりリセットいたしました。
当時の社会的混乱は、現在の混乱とよく似ていると言われます。

有名なILOのフィラデルフィア宣言「労働は商品ではない」は、この当時発表されました。
この言葉は、1944年に出版されたカール・ポラニーの「大転換」という書物から引用された言葉です。
経済至上主義、金権主義にあった当時の“市場中心主義”からの転換を訴えた本です。
この中でポラニーは、こう話しています。
「労働・土地・貨幣は商品ではない。
売買されるものは、すべて販売のために生産されたものでなくてはならない。
再生産不能なものは商品として扱うべきではない。
労働は、生活それ自体に伴う人間活動のひとつである。
商品ではないこれらのものを商品として扱えば、必ず社会は崩壊する」
しかし当時のリーダーたちはこの警告に耳を傾けませんでした。
リセットされた世界は、ひたすら経済成長の高みに向けてまた走り出したのです。

2001年9月11日、NYの「航空機同時多発テロ」で、21世紀の扉が開きました。
そしてイラク戦争を経て、2008年米国発の世界不況が勃発します。
景気の建て直しのために経済最優先の政策が世界中でとられています。
過去先人たちが犯した過ちを、また私たちは繰り返すのでしょうか。

これから先の社会において、“豊かさ”を測る“モノサシ”を変えることに、私たちは意識しましょう。
GNPではなくGNHの考え方を取り入れましょう。
経済的な豊かさだけが幸せではないことを、みなさんはもう承知しています。
しかし総論賛成各論反対、そこから“ブレイク・スルー”しよう、“突破力”をつけよう、“やり切る力”を持とう、ではありませんか。
“1にリーダー 2にリーダー 3にリーダー”ここにいらっしゃるすべての人たちがリーダーです。
どうぞ、よろしくお願いいたします』

総選挙前にお会いした直嶋参議院議員も来賓でお見えでした。
選挙前はJR東海道線で一緒に行動しましたが、今はSPが3人もついての来静です。
プライベートでもSPは離れてくれないとのこと、幸せとも不幸せともつかない状況にお見舞い申し上げました。
どうぞ健康にはくれぐれもご留意ください。