突然ですが
「確り」という漢字
読めますか?
念を押すときに使います
正解は「しっかり」でした!
わかりましたか?
現代ビジネス編集部
「確り」の意味や読み方とは?漢字表記を使わない理由や言い換え方も紹介
「確り」の読み方が分からない人は多いようです。「確」は常用漢字ですが「確り」という使い方は常用外になっています。「しかり」と間違えてしまうと、意味が変わってしまうため注意が必要です。「確り」の読み方や意味・類語を確認しましょう。また「確り」をあまり使わない理由や、言い換えの方法もご紹介します。
「確り」の読み方は「しっかり」
「確り」の読み方は「しっかり」です。「予定をしっかり確認する」「朝ごはんをしっかり食べましょう」のように、日常的によく使う言葉です。
「かくり」や「しかり」は誤読になるため気をつけましょう。
「確り」の主な意味とは「安定している」
「確り」はさまざまな意味で用いられますが、共通する主な意味とは「安定している」ことです。物事だけでなく、人の気持ちや体調が安定していることも表します。
「正確である・十分である」という意味も持っています。
相場用語「確り」の意味は「相場が上昇傾向」
相場用語の「確り」は、読みは同じですが「相場が上昇傾向にある状態」という意味です。投資額を増やしても問題ない場合が多い、信頼できる状態だとされています。
「〇〇株では、□□が然り」などと使うのが一般的です。ただし、相場用語に詳しくない人が目にすることがある新聞などでは「然り上昇気配」のように書くこともあります。
「しかり」と誤読すると意味が変わる
「確り」を「かくり・しかり」と読むと誤読になります。特に注意が必要なのは「しかり」です。「しかり」と読む別の言葉があるためです。
「然り(しかり)」は「そのとおり」という意味になります。古語ですが「逆もまた然り」などの言い回しで、現代でも使われています。混同しないよう気を付けましょう。なお、「逆もまた然り」は「逆も同じようなことが言える」という意味で用いられます。
「確り」とは「物事が安定している」ことを表現する
「確り」は「物事が安定している」ことを表します。緩まないよう強く結ばれた様子や、強固で揺るがない様子の表現に用いられます。
「確り」は「肉体・精神が安定している」ことも表す
「確り」は物事だけでなく、人の肉体・精神が安定していることの表現にも使われます。健康であることや、真面目な人柄、真剣に取り組む様子を説明できます。
- 彼女のしっかりした足取りを見て、完治したのだと安心できた。
- 彼はしっかりしているので、任せて大丈夫だろう。
「確り」は「不備不足がない」ことも伝えられる
「確り」は「不備不足がない・物事が正確である」ことも表現できます。ビジネスシーンでも、親しい同僚や部下相手に使いやすい用法です。
- 業務日報はしっかり書くんだぞ。
- 繁忙期はテープの消費が多いので、しっかり発注してほしい。
「確り」を使わない理由は「常用漢字表以外の読み方」
「確り」は基本的に「しっかり」と平仮名で用いられます。理由は「読み方が難しく、常用漢字表にも掲載されていないため」です。
常用漢字表とは、日常的に使う漢字の目安をまとめたものです。「確り」の「確」自体は常用漢字ですが「しっかり」という読み方は掲載されていません。そのため基本的には公文書や新聞では「確り」は使用されず、義務教育でも教えないことが多くなっています。
あくまで目安のため、小説や日記、手紙・メールで使うのは問題になりません。ただし、相手が読めない可能性があることを覚えておきましょう。
かしこまった場面では「確り・しっかり」ともに避ける
目上の人や取引先とのやりとりなど、かしこまった場面では表記に関わらず「確り」は避けた方が無難です。丁寧な印象がない言葉のためです。特に目上の人を誉める場合は注意が必要になります。「いつも確りなさっていますね」と使うと、「上から目線だ」と感じる人もいるようです。
キャンプでは、ロープをしっかり結ぶ技術が重要になる場面もあるようだ。