「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

クルスク戦線は冬に向けての戦い<ウクライナ紛争2024/09/10

2024-09-10 19:11:04 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

戦況図
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/on-the-927th-day-of-the-invasion-the-russian-cauldron-appears-in-the-pokrowsk-krahove-area/

若干ウクライナ軍が進撃している場所もありますが、面積の広さ(約1300平方km)を考えると、小競り合いの域を出ません。
ウクライナ軍が、クルスク侵攻作戦が成功だというにはクルスク州全域を占領してモスクワに進撃する構えを示さないとなりません。その程度進撃してやっと成功と言えるでしょう。
ウクライナは、ドネツク州を犠牲にしてクルスク侵攻作戦を実行しました。
最低限、ドネツク州に見合う獲物がなければ作戦は失敗です。肉(ドネツク州)を切らせる以上は、骨(最低クルスク州)を断たねばなりません。

残念ながらクルスク原発や州都クルスクのはるか手前でロシア軍に進撃をブロックされ、現在の前線の後方にロシア軍が防衛ラインを建設しては、最早ウクライナ軍の成功は望めません。
キエフ政府は、クルスク州に占領地を確保できれば成功だと主張しています。
クルスク(苦し)紛れの言い訳にすぎません。
失敗を言葉で糊塗するいつものキエフ政府の姿です。
言葉で胡麻化したところで戦況は変わりません。

★そもそも何故キエフ政府は、クルスク侵攻作戦を計画し実行したのか❓
これは、大きな謎です。
納得のいく答えは、今のところ見ていません。
理由を考えるならハルキウ北部にロシア軍が侵攻してウクライナ軍は、全く迎撃準備が出来ておらずかなりの面積の占領を許しました。(ここにはウクライナ軍の守備部隊がいて、防衛用の塹壕や陣地があるはずの場所でした。何よりロシア軍の集結が事前に察知されていてウクライナ軍が警戒していた場所です。ロシア軍が奇襲攻撃をかけたわけではありません。ウクライナ軍は、赤っぱじをかいたと言えます。)
そして、その時本来あるべき防衛ラインが汚職と手抜きで建設されていないことが判明しました。(これは、ここだけでなく他の地域でも同じです。戦争で重要な役割を果たす防衛ラインの建設すら手抜きと汚職が横行しています。不思議なことにこれを批判する意見は、マスコミでは欧米を含めて見たことがありません。ウクライナだから汚職OK!ってか❓欧米公認のウクライナの汚職です❓)

(普通の国なら。これダメでないですか❓ウクライナの場合は全部OK!です。)
ウクライナ国内では、政府と軍に対して大きな批判が起きました。
停戦論が浮上したのもこの頃です。
ゼレンスキーは、この時追い詰められていたと思います。

それを解消するためにクルスク侵攻作戦を計画し実行したのだろうと思います。
ゼレンスキーの延命のための作戦と言えるでしょう。
作戦開始後2週間は、西ウクライナ国内は勝利に沸き返りました。
停戦論は、どこかに吹き飛びゼレンスキーの支持率も上がりました。
この目的では、クルスク侵攻作戦は成功したと言えます。
しかし軍事的合理性も軍事的目的もない作戦です。

普通に考えてクルスク州全域を占領しようと「まじめに」考えるなら、精鋭の機甲部隊と言えども1万数千人では全然兵力が足りません。5万人~10万人程度の兵力は必要だと思います。
1万数千人程度の兵力では今ぐらいの占領地を確保できれば上出来でしょう。
ロシアのド田舎でロシア軍すらいなかったクルスク州の端っこを1300平方メートル占領して、何かが変わりますか❓
何も変わりません。
その代償がドネツク州だとすれば、代償の方が大きすぎて到底引き合いません。
こう考えるとクルスク侵攻作戦の本当の目的が何であったのかが納得できます。
自分の権力を維持するためにゼレンスキーは、ドネツクをロシアに売り渡したというしかありません。
それに唯唯諾諾をして従った最高司令官シルスキーは、単なるゼレンスキーのロボットです。便利は便利ですけれど❓

(2)そのような理由により始まったクルスク侵攻作戦は今後どう推移するのか❓
ロシア軍の方は、クルスク州に侵入したウクライナの精鋭部隊を一網打尽にするチャンスと捉えていると思います。じっくり食いつかせて、徐々に削っていくでしょう。
これがウクライナ領に帰ると、また面倒です。
だから返してもらえないと思います。
ゼレンスキーは、進撃を命じているようですから、帰りたくても帰れません。

ロシア側の情報では、結構削っているようです。
Hara Blog
https://hara.livedoor.biz/archives/52341245.html
双方とも順調だと主張していますから、そうなのだろうと思います。
当分、消耗戦が続くとしてその後の話です。

ナポレオン軍もナチスドイツも結局、ロシアの冬に負けました。ウクライナはロシアの隣にあり冬には慣れていると思います。
しかし自国領で越冬するのと多国領で越冬するのでは全然違います。沢山の補給(兵站)が必要です。
補給(兵站)を確保しそれを前線に送り続けなければなりません。

後方を見るならウクライナ軍の補給基地であるスームイ市は滑空爆弾の雨です。その他にも大きな目標にはミサイル、小さな目標には無数のドローンが攻撃しているでしょう。
スームイСуми市からクルスク州のウクライナ軍への補給路は、幹線道路H-07だけです。
スームイСуми市からクルスク州に向かう補給物資を積んだトラックは、格好の攻撃目標です。クルスク州に入ってからも同じです。ロシア軍は、ドローンで執拗にトラックを狙っていると思います。

後方の補給基地であるスームイ市は滑空爆弾で破壊され続けている、その途中で補給物資を積んだトラックも破壊され続けている。
これで満足にクルスク州のウクライナ軍に補給物資が届いていると思いますか❓

更に問題があります。
今はまだ緑が深いです。
ド田舎のクルスク州には森が沢山あります。
ここにウクライナの機甲部隊が隠れています。
上からは見えないからです。
ところが❓
冬になると落葉樹は葉を落とし❓
上から丸見えになります。
戦車や装甲車が隠れる退避豪を作っておかないと破壊されまくりです。
もちろん賢明なウクライナ軍は、そうしていると思います。

塹壕や陣地をせっせと作っておかないとロシア軍が反撃してきた場合、防御できません。
もちろん賢明なウクライナ軍は、そうしていると思います。

しかし手抜きと汚職のはびこるウクライナですから❓
もしや❓という懸念はあります。

冬になると相当、色いろあります。
夏のようには、行きません。
もちろんウクライナ軍は、そろそろ冬に準備を始めているのだろうと思います。
まさか❓
ロシアの隣の国なのに、ナポレオン軍やナチスドイツの故事を知らないわけは、ないと思いますが❓

(これは最低気温が零下20度とか30度になる土地で暮らした経験のない人には理解できないかもしれません。夜防寒の足りないない状態で寝ると明日の朝死ねます。その他色々あります。大陸性気候では極端な寒波もやってきます。その場合は零下40度!嫌になるでしょう!)
(都合が悪くなると、ボイ捨てするのはキエフ政府の得意技です・・ロシア領だからロシア軍に降伏しやすいのはウクライナ軍には唯一のラッキーかもしれません❓)


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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