「北の山・じろう」日記

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ロシアが示す停戦の条件と独シュルツ首相のウクライナ和平の呼びかけ<ウクライナ紛争2024/09/09

2024-09-09 19:29:09 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

ショルツ独首相、ウクライナ和平に向けた取り組み訴え
By Ludwig Burger, Andreas Rinke
2024年9月9日午前 10:47 GMT+91時間前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/2XLGLUUEZFPTBPS7IZUL5LLSQI-2024-09-09/

(1)ロシアが示す停戦の条件
これは一貫して同じです。
ロシアがウクライナ軍事侵攻に踏み切った直接の原因は、ウクライナ側にあります。
『ロシア・ウクライナ危機 (2021年-2022年)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E5%8D%B1%E6%A9%9F_(2021%E5%B9%B4-2022%E5%B9%B4)
2021年10月26日
ウクライナは、東部独立派をドローン攻撃しました。
明らかな「ミンスク2合意」違反であり事実上、「ミンスク2合意」を破棄したと言えます。
東部独立派を軍事力で叩き潰そうとしたのが、直接の原因です。ウクライナと西側は、「ロシアが先に手を出した」と必ず主張します。しかし先に手を出したのは、明らかにウクライナです。
その後、ロシアは国境への部隊の集結を始めます。
12月にはアメリカに最後通牒を突き付けて交渉に及びました。アメリカはロシアの要求を全面拒否しました。
交渉は進展せず、2月24日を迎えました。

関連記事
(これはロシアの軍事侵攻開始前に書かれた記事です)
ロシアとの緊張を高めたウクライナ大統領の危険な「挑発」行為
2022.2.16
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00216/021500024/
この記事では、ロシアとアメリカの間で1月に合意に達しそうになった時にそれを妨害したのはゼレンスキーだと書いています。

だからロシアの軍事侵攻は、ゼレンスキーが呼び込んだ・と言う方が正確だと思います。
そもそもゼレンスキーが東部独立派に対する攻撃強化をしなければ、内戦が継続しただけでロシアの軍事侵攻は起きなかったと思います。
ゼレンスキーが始めた戦争と言っていいと思います。

大体、この時のロシアの要求がその後のロシアの主張のベースです。
そして2022年3月から4月にロシアとウクライナの停戦交渉が行われました。
『2022年ロシア・ウクライナ和平交渉』
https://ja.wikipedia.org/wiki/2022%E5%B9%B4%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E5%92%8C%E5%B9%B3%E4%BA%A4%E6%B8%89
『ウクライナ和平、「22年の交渉が基礎に」=プーチン大統領』
By Guy Faulconbridge
2024年5月17日午後 11:31 GMT+94ヶ月前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/L3GVI5YYBVOKBBW7C6N5O5WHJY-2024-05-17/

詳細は両国しか知りませんが、大体ロシアの主張を受け入れた内容だろうと思います。当時のロシアの譲歩は、ロシアの要求の受け入れを条件に2022年2月23日以前の状態までロシア軍が無条件撤退するというものだったと思います。

だからロシアには、この時は領土的な要求はありませんでした。ミンスク合意2の枠組みに戻り、ウクライナが中立を宣言しNATO加盟放棄をすれば、大体折り合ったと思います。

ゼレンスキーが何かをやるたびに状況が悪化して現在に至っています。
プーチン氏も何回も「22年の交渉が基礎に」なると発言していますから、これをウクライナが受け入れるかどうかだけの問題です。ウクライナが受け入れれば、あとは領土交渉になるでしょう。
だからゼレンスキーが武力による解決を諦めてロシアと交渉すれば、停戦の余地は常にあります。常に停戦を妨害してきたのはゼレンスキーであると言えます。
戦争に訴えた以上は、今更子供じみた主張は通りません。
劣勢な方が譲歩するしかありません。
そうしなければ戦争は、ウクライナの無条件降伏まで終わりません。

(2)ドイツのシュルツ首相が今回、「和平に向けての議論への取り組み」を呼びかけました。
ドイツでは、欧州議会選と旧東ドイツ地区の州議会選で政権与党3党はボロ負けし議席を大幅に減らしました。
極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」と極左新党「ザーラ・ワーゲンクネヒト同盟(BSW)」が記録的な躍進を遂げました。
左と右ですが主張の同じなのは移民問題とウクライナ支援反対です。

そしてドイツの経済不振が顕著になってきました。
『ドイツ激震、VW工場閉鎖は「氷山の一角」-工業力衰退の象徴に』
Monica Raymunt、Mark Schroers
2024年9月6日 8:49 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-09-05/SJBN5TT0AFB400?srnd=cojp-v2-markets
ウクライナ紛争で加速したドイツ経済の不振は日毎厳しさを増しています。
ドイツ国内限定で言えば、ウクライナ紛争どころではなくなっています。

おまけにドイツ軍はわざわざ中国とのゴタゴタを増やしました。
『独軍艦、台湾海峡通過へ 22年ぶり、中国けん制―報道』
2024年09月08日14時19分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024090800214&g=int

このようなことをやって中国政府が喜ぶはずがないでしょう❓
そうでなくてもEUが中国のEV車に高関税をかけて結構中国は腹を立てています。「独軍艦、台湾海峡通過」には中国は、「ブチ切れ」だと思います。
そうするとどうなるか❓
当然、ドイツからの輸入に対抗処置を取ると思います。

ドイツの輸出依存の経済構造がモロに直撃を受けます。
中国向け輸出が減少すると今でさえ落ち目のドイツ経済は、更に落ち目度合いが加速します。
こう言ったことが、「VW工場閉鎖」につながっているのです。

ドイツも相当追い詰められていると言えます。
これ以上、戦争の戦費負担も戦争への関与も「ごめんだ!」と言うのが本音でしょう。
今年度予算では、ウクライナ支援の倍額ボーナスは削りました。去年は、倍額で予算を組みました。今年は上乗せ分を削っています。
ドイツ経済が不調になれば、いつまでも大盤振る舞いは出来ません。ヨーロッパで一番財布の大きなドイツの財布が閉まれば、他も「右へ倣え」でしょう。
フランスも総選挙でマクロン一派がボロ負けして迷走状態です。野党に評判の悪い(反対している)ウクライナ支援に熱は入れられないと思います。

つまりヨーロッパ側は、かなり財布がきつくなりつつあります。2025年度は、これまでのように気前よくウクライナ支援が出てはこないと思います。

※とは言えヨーロッパの主要国が明確に和平の呼びかけをしたのは初めてです。ヒステリックに打倒ロシアを叫んでも戦争は終わりません。

(3)金欠になれば、ウクライナは終わりです。
ゼレンスキーも停戦交渉に前向きになるしかないと思います。アメリカだってトランプなら確実に金を絞めてきます。ハリスさんだってバイデンさんほど気前がいいとは限りません。ウクライナ支援に関しては、ほとんど言及がないような気がします。ウクライナ支援を削るなら多少は票になると思います。
増やす話だと票は減ると思います。
金集めの天才ゼレンスキーをもってしても❓
「無い袖は振れない」状態になりつつある支援国が増えているように見えるは、気のせいでしょうか❓

※ほんと!ウクライナ支援なんてムダ金の最たるものです。その分、難民支援に回せばどれだけの難民が救われるか❓
よく考えなくても世界にとっては、ロシアが勝とうとウクライナが勝とうとどっちでもいいことです。関与するのは止めて、好き勝手に戦争をやらせておけばいいことです。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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