「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)30年のロシア<2024/09/09

2024-09-09 19:27:31 | ロシアと周辺国

1989年の東欧諸国での革命

ソビエト連邦の崩壊
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%88%E9%80%A3%E9%82%A6%E3%81%AE%E5%B4%A9%E5%A3%8A

こうして東西冷戦は、終わりを告げました。
その後、ロシアでは経済は破綻し旧ソ連ルーブルは紙屑になりました。社会は荒れ果て治安も秩序も失われました。
その後、10年くらいがロシアにとっての最悪期です。
2000年プーチン氏がロシア大統領に当選しました。
その後ロシアは治安と秩序を取り戻し安定期から回復期に向かいます。

どの程度の落ち目度合いかと言うと❓
(世界経済のネタ帳)
https://ecodb.net/ranking/imf_ngdpd.html
世界の名目GDP(USドル)ランキング
2000年ロシア20位
2010年ロシア10位
2020年ロシア11位

偉大なる旧ソ連の影は消え失せ、旧ソ連の崩壊後ロシアは「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」の歳月を送ること30年、やっと多少は元に戻りました。

ドン底まで落ちたと言えるでしょうね。
ロシアの安定期から回復期の時代をリードしてきたのがプーチン大統領です。
プーチン大統領の評価は、ロシア国民と欧米では正反対と言えます。欧米の色眼鏡でプーチン氏を見るのは止めた方がいいと思います。事実(または現状)を見誤ることになります。

国際環境の面から見てみます。
当然、国力の衰えたロシアからは、かつての衛星国は離脱していきます。特に鉄のカーテンで囲い込んでいた東ヨーロッパ諸国は、次々にNATOに寝返りました。
国力の衰え果てたロシアは、見過ごすしかありませんでした。

NATOとの国境は、ベラルーシ国境とウクライナ国境に迫りました。ベラルーシはロシアの勢力圏に残る決断をし、今もロシアの同盟国です。
ウクライナは、独立時中立を宣言しロシアに敵対的な軍事同盟(NATO)非加盟を約束した上で独立しました。
だからウクライナは、2013年までは中立でありNATO非加盟路線です。

ロシアもウクライナが中立地帯であれば、特段異議はありませんでした。もちろん親ロシア外交を期待してはいました。何が何でもと言うほどでは、ありません。

ところが❓
アメリカがウクライナのNATOへの取り込み工作をします。2013年ごろから西ウクライナ過激民族主義者や極右、ネオナチなどをポーランドなどのCIA基地に集めて組織化し訓練を施します。もちろんクーデター実行の訓練です。
当然、ウクライナ国内の新興財閥の主だってメンバーや政府・軍・情報組織にも根回ししたと思います。
2014年クーデター実行部隊が送り込まれ、民衆の不満に紛れ込んでデモから暴動へと騒乱を拡大し、最後はクーデター実行部隊が国内の同調者と協力して、大統領以下政権幹部を追放して政府を乗っ取りました。
これを「キレイ」に言うと2014年革命です。
実際は、謀略を用いた暴力クーデターです。
こうしてアメリカの傀儡政権が成立しました。

アメリカの傀儡のキエフ政権と東部独立派との間で内戦が勃発します。その後に続くドンバス戦争の始まりです。
同時にロシアは、この時クリミアを武力制圧して支配下に置きました。ウクライナが敵に寝返るならクリミアを渡すわけには、行かなかったからです。

国際環境の視点から見ると、中立地帯のウクライナが失われることで、NATOの国境線がロシアの西の国境まで迫りました。

2014年、即座に軍事介入に踏み切らなかったのはロシアの方にその準備がなかったのと、やはりロシアの国力自体がまだ戦争に耐えられるほど強くなかったからだろうと思います。
ロシアは、ここでも「堪え難きを耐えた」ことになります。
敵の勢力圏が自国の国境に迫る恐怖は、今のEU諸国の恐怖によるヒステリーぶりを見れば、よく理解できます。
ウクライナの東国境に行ったはずのロシアとの境界線がウクライナの西国境に来そうだから恐怖から恐慌を起こしています。
だったら❓
元の通りウクライナを中立地帯にしておけば、いいだろう❓
こう思いませんか❓

自分たちの方が強いと思ってアメリカのロシア潰しに加担したら、考えていたほどロシアは弱くなかったというわけです。

これがロシアの「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)30年物語」です。

このような自分勝手なことをしてウクライナ戦争を引き起こしたくせに、ロシアを極悪呼ばわりする西側の「極悪ぶり」が理解できますか❓

2013年までの通りウクライナを中立地帯のままにしておけば、この地域では戦争など起きるはずもありません。
散々、引っ掻き回して戦争にしたのはアメリカでありEUです。その尻馬に乗ったのが、西ウクライナの過激民族主義者とウクライナの新興財閥です。

これを西側政府とマスコミは、声をデカくする事で胡麻化そうとしているわけです。
胡麻化しすぎだろ!

※このような不正義を正すためには・・・
何だか(西側の)世間が期待していることとは正反対のことが必要な気がしますが❓
第三世界の主要国がほとんどウクライナを支持しない理由が分かりますか❓


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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