「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ウクライナ軍が南部・ザポリージャ戦線でロシア軍の防御ラインを一部突破の模様、そして冬の戦い<ウクライナ紛争2023年9月

2023-09-24 11:43:07 | ウクライナ紛争

(1)これまでの戦況と現在の状況
BBC(検証チーム)
ウクライナ軍、ロシア軍の「竜の歯」を突破したのか?
2023年9月18日
https://www.cnn.co.jp/world/35209443.html
①検証済み動画が示す南部戦線の様子
https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/9C05/production/_131114993_positons2.jpg
②ロシアの防衛線
https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/18621/production/_129837899_russiansatellite3.jpg

②の図にロシアの防衛線の概略とウクライナ軍の現在の位置が示されています。記事が書かれたのは、9月18日です。

CNN
ウクライナ軍、南部ベルボベ村で「突破口開いた」 前線指揮官
2023.09.23 Sat posted at 17:05 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35209443.html

ロボティネ村Robotyne付近の第1防衛ラインを完全に突破したのが9月の初めのころです。
その後、ウクライナ軍の別動隊がその東10km位の位置にあるベルボベVerboveの攻撃に向かいました。

その西でやはり第1次防衛ラインを突破して内側(南側)にウクライナ軍が侵入したのが、9月18日時点のニュースです。
『(ベルボベ近郊の)左側面で突破口が開いた。』
と発言していますから図①で見ると、図左側の「ロシアの防衛ライン」と書いてある白線の部分を、両側から突破したのであろうと思います。18日の段階では、この南北のラインの両側にウクライナ軍が侵入しています。その部隊が合流に成功したのであろうと思います。

その右側にある縦の白線の防衛ラインを突破すると、更に右側に別の「ロシアの防衛ライン」が見えます。
そのラインが、第2次防衛ライン(BBCの②の図だと第1次防衛線)の最終防衛ラインです。

ベルボベVerbove付近では、ロシアの第1次防衛ラインと第2次防衛ラインが合流して錯綜した状態にあるのは、書いた通りです。ロシア軍は、ロボティネ村Robotyneの南4km位の位置にあるノボプロコピウカ村Novoprokopivkaをウクライナ軍の進撃ルートだと予想してこのような防衛網の作り方をしたのだろうと思います。

幹線道路のT-0408を進むとノボプロコピウカ村Novoprokopivkaに行きつくからです。当然、そこの防衛網を厚くして多くの兵力を配置してウクライナ軍を待ち受けています。ウクライナ軍も一応、ノボプロコピウカ村Novoprokopivkaを攻撃しては、いると思います。

しかし、ウクライナ軍の主力が攻撃しているのは、東に迂回したベルボベVerbove付近だと思います。こちらの方が防衛網の作り方も薄いですし、兵力も少ないからです。

どちらを突破しても第2次防衛ラインを突破することに変わりは、ありません。戦いながらウクライナ軍は、より突破しやすい箇所を探し出したのであろうと思います。

ウクライナ軍が②のベルボベVerbove付近を突破する可能性が高くなったので、この方面の指揮官のオレクサンドル・タルナフスキー氏が・・・
「今後さらに大きな突破口が開けるだろう」と発言したのだろうと思います。
おそらく近いうちに①の図の一番下にある「ロシアの防衛線」と書かれた白線の防衛ラインを攻撃し始めるのではないか・と推測します。

意味するところは?
ベルボベVerbove付近のロシアの第2次防衛ラインは、「風前の灯火」状態と言うことです。
図②で見ると右斜め上方向から、第3次防衛ラインとこの地域の防衛網の拠点であるトクマクТокмакに迫ることになります。

この方面では、速度は遅いですがウクライナ軍優勢と言っていいと思います。

(2)秋から冬にかけてのウクライナ軍の行動計画
これも記事の中でウクライナ軍の指揮官が発言しています。この戦線では、ウクライナ軍は小規模の歩兵部隊が広く散開して攻撃するような攻撃方法を採用しているようです。
戦車や歩兵戦闘車は、ほとんど使っていないようです。理由は前線に近いとロシア軍に破壊されるからです。これらの装備は、後方から歩兵部隊の火力支援として活用しているようです。

つまり?
歩兵が戦闘の中心ですから、地面がぬかるんでもそれほど困らないと言うことのようです。雨が土砂降りなら無理ですが、雨が上がっていれば行動可能と言うことのようです。秋から冬にかけて、ノンストップでウクライナ軍は攻撃を続行するようです。

これは、ロシア軍はかなり困ると思います。秋の遅い時期にウクライナ軍の攻撃が一旦停止することを期待していたと思います。その間に物資の補給と備蓄や部隊の再編成を予定していたと思います。

ノンストップで来られると、ロシア軍は今の部隊の装備が喪失し(不足して)部隊の休養も再編成も出来ないまま戦闘を継続しなければ、なりません。今、明らかにロシア軍は不利な状況です。その体制を立て直す暇がなくなります。

ウクライナ軍の方は、部隊を入れ替えながら戦うと思います。非常にロシア軍にとっては、苦しい流れが続くと思います。私の見るところでは、この戦線ではウクライナ軍優勢です。そうなるのかどうか?
CNN
ウクライナ軍将官、冬の到来は反攻の妨げにならず 最大の突破口はこれから
2023.09.23 Sat posted at 11:58 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35209431.html


ウクライナ人道危機救援金 - 日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/



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