「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

イギリスが言い出したウクライナの自衛権の拡大<ウクライナ紛争2023年6月

2023-06-03 19:44:07 | ウクライナ紛争

英外相「ウクライナには越境の武力行使の権利」、独も同調
2023.06.01 Thu posted at 16:18 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35204639.html

これまでは西側の武器援助には、制限がありました。
西側の供与した武器を使用してのロシア領への越境攻撃は行わないと言うことです。
紛争をロシア領に拡大しないと言うことも暗黙の条件だと思います。

それは、主にアメリカが病的にロシアとの直接対決を恐れる結果です。だから、長距離ミサイルの供与もありませんでした。射程80kmのハイマースだけですね。戦車についても最後まで、渋りました。

このアメリカの姿勢が、ロシアの付け込むところとなっています。越境攻撃がないから、やりたい放題ウクライナの社会インフラや民間人を対象にした無差別攻撃を行っています。

イギリスは、それとは見解が違います。ウクライナが戦争に勝つために必要な兵器は、最大限支援するべきだと言う考え方です。

戦車の供与も真っ先に決断したのがイギリスです。それに押される形で、多くのNATO諸国が単独であるいは複数国の連合と言う形で戦車の供与を決めました。今では、ウクライナに供与された戦車の総数は、200両を超えており、しかも準備が整い次第その後も追加の供与が決まっています。

Fー16戦闘機のパイロットの訓練もイギリスが一番最初に決定しました。

射程250km以上の長距離ミサイルも供与を決定し、即座に供与しました。これでウクライナは、ウクライナ領土内のすべての地域に対する攻撃手段を持ちました。

ほぼ全てがイギリスと東ヨーロッパ諸国・特にポーランドが、先頭に立ち働きかけて実現しています。アメリカは、それに尻をけ飛ばされて後から嫌々決める構図です。そうは言ってもアメリカの支援額はダントツに多いですけれど・・

そう言う役回りなのだろうと思います。まず、イギリスが口火を切って煽りを入れてアメリカがそれに従う構図です。段取りするのはイギリスでお金を出すのは、アメリカと言うわけです。議会を説得する関係上、イギリスが煽ってくれた方がやりやすいのであろうと思います。

そのような事情があり、今回もまずイギリスが口火を切りました。

ウクライナ領土外からのロシアのやりたい放題のミサイルや無人機の攻撃を許して放置するのは、不公平であり現実問題、ウクライナの被害が大きすぎます。

予防的防衛処置としてウクライナがロシア領内の目標を攻撃することは、自衛権の一部であるとの認識を表明しました。

つまり、これまで病的にロシア領の攻撃を否定してきたアメリカの立場とは異なり、ウクライナの自衛権の範囲を拡大するようにアメリカに求めていることになります。

当然ですが、ウクライナ領内のロシア軍を攻撃するだけでは戦争は、終わりません。ウクライナ国境に近いロシア領のロシアの軍事施設を無力化し、ウクライナの国境外での安全地帯を設けて、そこからロシア軍を排除して初めてウクライナ側から停戦交渉を提起することが可能になります。そうでなければ、ウクライナの安全保障は担保されません。

その当然の事をイギリスの外相が主張しました。
その主張が、NATOの共通認識になればウクライナは堂々とロシア領を攻撃することが可能になります。もちろん、ウクライナがそれを実行する実力を蓄えたと言うことが前提条件です。今のウクライナには、それがあると言うことです。

ウクライナは、ロシアの一方的な侵略を受けた被害者であるのに、加害者であるロシアを利するようなウクライナのロシアに対する越境攻撃の禁止は、非常におかしな事です。それを普通に戻そうと言う話です。

ウクライナ東部の医療施設にミサイル 2人死亡、30人負傷
2023年5月27日 3:51 発信地:キーウ/ウクライナ [ ウクライナ ロシア ロシア・CIS ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3465667

「ウクライナがロシア国民を脅迫」 プーチン氏、モスクワ攻撃を非難
2023年5月31日 10:43 発信地:モスクワ/ロシア [ ロシア ウクライナ ロシア・CIS ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3466199?cx_part=top_topstory&cx_position=2

「残虐非道なロシアのウクライナ領に対する無差別攻撃は不問に付して?
ロシアのふざけすぎた言い分を認めるのか?」
このような話です。アメリカのこれまでの態度は、不問に付すと言っているのと同じです。おかしすぎるでしょう?

ウクライナ人道危機救援金 - 日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/



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