忙中閑あり、とは言わないが昨日は秋の夜長、静かに朗読三昧。朗読・沖縄可否の会、メンバー・真栄里勝枝さんの一人公演「言の葉、箏の音、縁(えにし)を紡ぐ」を国立劇場おきなわ小ホールで鑑賞。満席でしたね、開演前から・・二部構成の一部は詩人・茨城のり子作「獏さんがゆく」の朗読。山之口獏詩集から「座蒲団」・・・土の上には床がある。床の上には畳がある。畳の上にあるのがざぶとんで、その上にあるのが楽といふ。楽の上にはなんにもないのであらうか、どうぞおしきなさい。とすすめられて楽に座ったさびしさよ。土の世界をはるかにみおろしているやうに住み馴れぬ世界がさびしいよ・・・ひげ親父の好きな作品が冒頭に紹介されて、獏さんの世界に引き込まれたなぁ。パパのいなかは沖縄で・・愛娘のミミコと語る「桃の花」も好きな詩でね。二部では箏奏者翁長洋子さんとのコラボで白州正子作「能の物語・井筒」を箏の音と朗読で構成する斬新な夢舞台。朗々と謡い、夜空を焦がす満月が徐々に雲に隠れる様など、要所々で映える舞台照明も視覚に訴えて効果的で、秀でた文芸作品に出合えたような清々しさが残る舞台でございました。
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