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北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

#56 洋上風力発電と漁業 海外の経験 EU 会計検査院 漁業との競争激化 問題は解決されていない

2023-09-20 17:25:31 | 日記

 

2023年09月20日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[#56 洋上風力発電と漁業 海外の経験 EU 会計検査院 漁業との競争激化 問題は解決されていない]

日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。

EU会計検査院は、2023年9月18日に発表した報告書において、速やかに環境影響評価への対応を強化しなければ、欧州での洋上風力発電プロジェクトが自然界を脅かす可能性があると警告した。

監査報告書を主導したニコラオス・ミリオニスは、ロシアのウクライナ侵攻がEUのエネルギー独立の重要性を浮き彫りにしたが、このブルー革命はどんな犠牲を払ってでも追求されるべきものではないと語り、洋上風力発電プロジェクトを重大な社会的、環境的損害を引き起こしてまで行ってはならないと加えた。

EUは、2050年までに300ギガワットの電力を生産できる洋上風力発電所の巨大な相互接続システムの構築を目指している。

これには広大な海域と8,000億ユーロの投資が必要だが、海洋生物に対する環境への影響はいまだ十分に理解されておらず、この問題をEU会計検査院は“グリーン・ジレンマ”と表現して警告、洋上風力発電プロジェクトの急激な拡大について海洋生物に有害な影響を与える可能性があると指摘している。

この報告書の著者の一人であるカタルジナ・ラデカ・モロズは、争点の中心が、漁業と洋上風力発電業界の間の競争の激化だと語り、特にフランスとスペインでは、双方の共存のための問題は未だに解決されていないとした上で、新しい風力発電プロジェクトが始まるならば、これが再加熱するのは必至だと説明した。

EU会計監査院は、1975年に調印された予算制度の変更に関する条約によって設立が決定され、1977年に独立した権限を与えられて発足した欧州連合の監査機関である。

1993年発効のマーストリヒト条約により、EUの他の機関と同等の地位が与えられており、その後のアムステルダム条約やニース条約で権限が拡張されている。

 

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