2016年11月02日
韓国発 朝鮮日報
[韓国海警 違法操業中国漁船に威嚇射撃700発=初の共用火器使用]
違法操業を行う中国漁船に向けて、韓国海警が初めて「共用火器」を使用した。2016年10月7日、海警の高速ボートが中国漁船に体当たりされて沈没する事件が発生したのをきっかけに、韓国政府が対応策を発表し、今回初めてこれを実行に移した。
政府海洋警備安全本部機動戦団は1日午後6時47分ごろ、仁川市甕津郡小青島から南西に49カイリ(約91キロ)離れた海域で、違法操業中の中国漁船2隻を拿捕(だほ)した。その際、周囲にいた別の中国漁船およそ30隻が集まってきて威嚇を加えたため、M60機関銃でおよそ600-700発を発射した。発砲当時、現場には3102艦など機動戦団の警備艦5隻(3000トン級2隻、1500トン級1隻、1000トン級2隻)がおり、このうち4隻がM60機関銃を撃った。
海警機動戦団の3隻は1日午後4時20分ごろ、違法操業していた中国漁船およそ50隻を発見し、追跡を開始した。午後5時6分ごろには小青島の南西51カイリ(約94キロ)の地点で高速ボート6隻を発進させ、中国漁船2隻を拿捕した。そうして午後5時37分ごろ、拿捕漁船を港に回航し始めたとき、中国漁船およそ30隻が拿捕された漁船を助けようと海警の機動戦団を追ってきた。8分後の午後5時47分、周辺にいた海警の警備艦2隻が加勢し、計5隻で中国漁船の追跡を阻止しようとした。しかし中国漁船は、警備艦の機動を妨害するかと思えば、警備艦の側面に向けて衝突直前まで突っ込んできたりもした。中国漁船が物理的にぶつかってくる状況が続いたため、海警は午後6時44分、中国漁船に向けて警告放送を行った後、消火砲(放水銃)を使用した。続いて上空に向けてM60機関銃で警告射撃を行った。それでも、中国漁船は退く気配を見せなかった。
海警は、拿捕した中国漁船2隻に乗り込んでいる隊員28人の安全が脅かされかねないと判断し、各艦に対して「中国の船員がいない船首・船尾を狙って射撃せよ」と命令した。海警の警備艦4隻は、再度警告放送を行って、中国漁船のへさきに向けてM60機関銃で直接照準射撃を実施した。およそ40分の間に、海警はM60で600-700発を撃ったという。
機動戦団は、周辺海域から駆け付けた海軍の艦艇2隻と海警の艦艇4隻の支援を受けた。併せて、出動した海軍のP3C哨戒機と海警の哨戒機が照明弾18発を使用し、暗い海域を明るく照らした。中国漁船は午後7時47分、へさきを巡らせて中国の海域に逃走し始めた。
海警は「沈没した中国漁船はなく、夜間という時間帯であったため、中国漁船の破損の程度や人命被害などは把握できなかった」と発表した。海警が拿捕した中国漁船2隻は、2日午後4時ごろ仁川海警の埠頭(ふとう)に到着する予定。
韓国政府は先月11日「正当な公務の執行を妨害する中国漁船に対しては、必要な場合、共用火器の射撃や警備艦艇が直接中国漁船に体当たりするなど、動員し得るあらゆる手段を活用する」と発表した。国の公権力が脅かされる状況では自衛権を積極的に行使するという意思を、初めて強力に表現したのだ。
先月7日、海警の4.5トン級高速ボートが中国漁船に体当たりされて沈没する事件が起こるまで、海警では拳銃(K5)、小銃(K1)など個人火器だけを緊急の状況で限定的に活用していた。海洋警備法には「船体・武器・凶器で攻撃を受ける場合、共用火器を使用できる」という条項がある。
海警の警備艦は40ミリ砲、20ミリ・バルカン砲、M60機関銃などさまざまな共用火器を積んでいる。しかしこれまでは、中国との外交摩擦や過剰対応という非難を恐れ、共用火器を活用していなかった。 海警が今回使用したM60は、米国が開発した多用途機関銃で、口径7.62ミリの銃弾を使用する。重さは10.5キロ、有効射程は1100メートル、発射速度は1分間に550-600発だ。共用火器の中では、艦砲やバルカン砲に比べて破壊力が小さい。海警は「今後も、正当な法執行に対し違法に抵抗する中国漁船については、共用火器などで強く対応する」とコメントした。
2016年11月02日
韓国発 中央日報
[中国漁船が威嚇…韓国海警、機関銃700発警告・照準射撃]
韓国海洋警備安全署が2016年11月1日、違法操業をする中国漁船に向けて機関銃で照準射撃した。先月11日に政府が艦砲など共用火器(2人以上の人員が組になって操作する火器)使用方針を明らかにして以来初めてだ。
国民安全処はこの日、西海(ソヘ、黄海)で違法操業をする中国漁船2隻を拿捕する過程でM-60機関銃で射撃をしたと明らかにした。国民安全処によると、この日午後7時ごろ、仁川市甕津郡小青島南西側の海上で中国漁船を拿捕した海警の艦艇を威嚇した他の中国漁船に向かって警告射撃をした後、照準射撃した。
国民安全処の関係者は「漁船2隻を拿捕した後、30余隻の中国漁船が集まって海警の艦艇に船体衝突を試みるなど威嚇を受けた」と明らかにした。海警は集まった中国漁船に「共用火器を使用する」という警告放送をした。続いて船体で衝突しようとする中国漁船にM-60機関銃で警告射撃をした。中国漁船は海警が船体に向かって照準射撃をした後に逃走した。
海警はこの日、計700余発を撃ったと明らかにした。中国漁船の被害については1日午後11時現在、把握されていない。
2016年11月02日
韓国発 中央日報
[韓国 中国の違法操業漁船を廃船に…強硬対応へ]
今年2016年6月、韓国裁判所から没収判決を受けた中国の違法操業漁船が廃棄処分されることになった。
群山(クンサン)海洋警備安全署は「違法操業の疑いで没収判決が確定した中国漁船に対し、今月中に廃船を条件とした公開売却手続きを進める予定」と1日、明らかにした。
特に、「公開売却の過程で代理人を立てて船舶を再購入する手法で再び操業に悪用されないよう遮断するために廃船を条件とした売却という点で今回の措置は意味がある」と付け加えた。
この中国漁船は、昨年12月に韓中漁業協定の海上で違法操業を行った容疑で拿捕され、ことし6月に全州(チョンジュ)地裁群山支院から船舶没収判決を下され、9月に控訴審を経て判決が確定した。
群山海洋警備安全署関係者は「西海(ソヘ、黄海)の魚類資源保護と海洋主権守護のための強力な取り締まりを続けていく方針」としながら「特に、正当な公務執行を妨害する行為はもちろん、無許可漁船の場合にも船舶の没収を持続的に進めていくなど、違法中国漁船に対して必ず重い責任を問うようにする」と伝えた。