黄色い拍子木

たまのをよたえなばたえねながらへば しのぶることのよわりもぞする

もみぢがり3

2004-11-28 01:49:25 | 旅行
秋らしい青空の下知らない土地を電車で駆ける爽快

王寺斑鳩法隆寺陽射し温かな車窓から眺める

太極殿跡地にある奈良駅でたおやかな空気に包まれる

遥か彼方に見える若草山の鹿の無表情を思う

古池の亀が意識することもなく見つめる先に熟れた紅葉

敷き詰められた銀杏の黄色に低く埋まる鹿と鹿と鹿

落下する赤に魅入られているうちに煎餅を鹿に奪われる

東大寺の陰に潜み暗く燃える紅葉の闇に吸い込まれる

奉じられる線香の霞み立ち上る先に色づいた香具山

古都の落日に重なるかのような夕焼けに紅葉が融けていく

葛湯の袋まで万葉に染まっているこの邦の空気の質

右近の橘が少しだけ冬をおすそ分けしてる興福寺

かつて参じた彼らが散じても万葉の気配は時を越える

帰り道眠ってしまいすべて夢のように思う紅葉も寺も
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4 コメント

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うっとり。 (ママン)
2004-11-29 23:11:22
距離を越え、時空を越えてにおい立つ・・・。

どんなに3D技術が発達しても、うたによる脳内での再現にかなうものはないですね・・・。



私の五感を目覚めさせてくれるうたがいつも楽しみです。
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あら (・×・)
2004-11-29 23:31:39
こっそり追加しましたのに、よくおいでくださいました 笑。



本サイトのものと同じなのですが、うまく色が

あわせられたと思い、恥ずかしくもこちらにも

載せてみました。



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こういう (ママン)
2004-11-29 23:49:15
表現方法、また新鮮ですね。



うふふ。

めざといの、ママン・・・。

美しいものには特に、ね!
返信する
でも (・×・)
2004-12-04 17:43:12
人間の創作は自然を超えられないのかもしれません。



たしかに紅葉した木々ばかりを山が占めていると

美しいかもしれませんが、なにやら「つくりもの」

のような気配を感じてしまいます。



常緑木や枯れ木が混じっているからこそ、赤や

黄が美しく映え出されているのです。



なんて、六甲山を車窓から眺めて思いました。

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