黄色い拍子木

たまのをよたえなばたえねながらへば しのぶることのよわりもぞする

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2007-06-19 09:25:55 | Weblog
昨日の帰り、新快速の中でのこと。

足元に気配を感じ、視線を落としてみると蜘蛛一匹。

初めは宛もなく彷徨いているのだと思いましたが、
観察を続けていると、兎に角上へ登りたいようです。
恐らく、巣を張るためにでしょうか。人の足に登っては
違うと感じたのか降り、踏まれそうになりながら
また彷徨き。迷っては考える如くに止まり、
しばらくしてまた歩を進める。私は彼の行く末が
気になり、目が離せませんでした。

やがて、座席と内壁の繋がる場所の角から、上を
目指して登り出しました。しかし、金属の壁は
ツルツルと滑るようで、登っては落ち、登っては落ちを
繰り返していました。

それでも、糸を張って足場を作り、確実に高度を
増して行きます。

そこで電車は駅に着きました。その後、彼はあの壁を
乗り越えたのでしょうか。それとも、成し遂げられずに
またさまよい歩いたのでしょうか。

今の会社に就職したものの、それは正しかったのかと
自問自答しながらも、なんとか良いように変えて
いこうとしている(つもりの、多分)私自身を
蜘蛛の姿に見たような気がします。
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