着付け師が怖かった…
宮崎でも、成人式の着付けに向けて、特訓が続いています。
以前、ある着付け会場における新成人のアンケートで、「着付け師が怖かった…」という感想があったという話を聞いたことがあります。
きっと、その着付け師の方は真面目な方だったのでしょう。
初めてきものを着るお嬢さんの気持ちや、生涯で一度だけの振袖姿。その緊張感など気づかずに、ただ黙々と真剣に着付けをされていたのだと思います。新成人には、それが怖かったのでしょう。
笑えないお話だと思いませんか。
着付けが上手だというだけでは着付けに成功したとはいえないものがあります。
「この振袖はあなたが選んだの…よくお似合いよ」、「コーディネイトが最高ね…」、「貴女にお似合いの帯結びをして差し上げるわね…」など、新成人が自信をもって安心して成人式に臨める、そんな雰囲気を作って差し上げるのも、着付け師の大切なお仕事です。
「きつけ塾いちき 鹿児島」で学んでいた、着付け師の I さんが、「技術はともかく…今年の振袖着付けは、トークで勝負します…」といって周囲を笑わせていたのを思い出しますが、これが意外に大切なことなのです。
この I さんも一か月前に、ご主人の転勤で横浜へ…せっかく学んだ技術を忘れないために、さっそく着付け師のお仕事をなさっているとか…。エライ! 心からのエールをお送りします。
全国の着付け師の皆さま、それぞれの地域で、新成人に心を込めて着付けましょう。
ところで…先ほどの新成人との大切なトークのお話ですが…「着付けが上達したうえでのお話」なのですよ…。
高い技術と自信を持っていただくお話…着付けの両輪ですね。
下の写真は、宮崎の振袖着付け特訓のようす