沖縄の食文化の話でよく言われるのが「天ぷら」の違い。
沖縄の天ぷらは一般的な天ぷらと比べると
衣が厚くて柔らかいのが特徴です。
天ぷらというよりフリッターに近いなんて言われる事があります。
衣に味をつけてるのでそのまま食べてもOKで、
家で食べるときなどはソースをつけて食べたりもします。
惣菜屋さん、スーパーなどの惣菜コーナー、
専門の天ぷら屋さん(最近はチェーン店もあったりします)
など、自宅で作るというより惣菜として購入するイメージも強かったりしますが、
私が小さいころ一番食べてたのはお店にはそういう店にはまず売っていないもの。
それが「さび天ぷら」です。
わかりやすく言うと「具なしの天ぷら」。
沖縄天ぷらの「衣」のみを揚げたものです。
私の家では小さいころ「天ぷら」といえばそれで、
日曜日の昼ごはんに大皿にのった「さび天ぷら」が出てきて、
兄弟みんなでつついてた(手づかみだったので「つついていた」はおかしいかも)
記憶があります。
ひょっとしたら経済的な理由もあったのかもしれないですが、
小さな頃は自宅でそれ以外の天ぷらを食べた記憶がなく、
親戚の家でイカなどの一般的な沖縄天ぷらを食べた時は
「こういう天ぷらもあるんだ」と思った記憶がかすかにあります。
今は「全国的に一般的な方の天ぷら」も結構好きで
時々食べたりもしますが、あれって
「具材を美味しく食べるための調理方法」って感じが強い気がします。
それから思うと、「さび天ぷら」って
本末転倒というか、「そもそもそれ天ぷらって言うのか?」
と言われかねない料理だなと思ったりします。
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