ごっとさんのブログ

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接着剤の話 あれこれ

2015-05-25 10:22:18 | 文化
先日本を読んでいたら、3Mの話が出ていました。3M(スリーエム)はアメリカの化学会社で、私の仕事との関連では接着剤メーカーで、「セロテープ」を商品化した会社です。本に書かれていたことは、ここの研究者が非常に弱い接着剤ができたので、その用途を探していたそうです。その結果開発されたのが、「ポストイット」とのことでした。本来役に立ちそうもない弱い接着剤を紙の一部につけることによって、付箋紙として有用な商品となったわけです。その後色々なメーカーから付箋紙は出てきましたが、一番使いやすいものとしてポストイットをずっと使っていました。

私はこの接着剤の進歩に感心していました。例えばカップ麺類のふたですが、ちょっとした力でピリピリとはがれ、接着部分もべとべとしたりしません。焼きそば類の水切り部分もそうですが、かなり強くお湯を切ってもはがれたりしませんが、ちょっと引っ張るだけで簡単に外せます。また雑誌類などの送付用のビニール袋にも、切らなくても簡単にはがせて、こちらはもう一度つけるとしっかり止まるような接着剤が使われています。たぶんカップ麺の開発には、簡単にはがれるが、力が加わらない限りしっかり密封できる接着が不可欠なような気がします。

余談ですが、20年以上前の話ですが、掃除のとき女房がガムテープをちぎって、絨毯の上をペタペタやっていました。どうもそれが掃除機では取れないような、絨毯の汚れを取るよい方法だったようです。それを見て私が、幅の広いガムテープを逆に巻いて、転がすようなものを作れば売れそうだと話していました。それから数年後いまのゴロゴロする掃除用具が売り出されました。このとき実用新案を出しておけば、少しは収入になったかもと残念がっていましたが、考えることは皆同じなのかもしれません。

このブログでも少し書きましたが、私は高分子樹脂合成をやっていました。こういった樹脂は薄い膜として使うのですが、それが簡単にはがれては何の役にも立ちません。いかに表面と強く接着するようなものを作るかが重要となってきます。つまり接着力というのも樹脂を設計する重要な要素となっています。そこで接着とは何か、接着剤でなぜくっつくのかをいろいろ調べてみました。すると当然のように思っていた、接着という現象は予想外に難しいことがわかってきました。
ここでわかりやすく説明できるかあまり自信はないのですが、続きます。

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