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健康診断検査の基準値

2020-06-04 10:25:55 | 健康・医療
令和2年の新年度は、テレワークや時差通勤、学校休校など異例の幕開けとなっています。

それでも多くの企業は5月に定期健康診断が実施されるでしょう。この基準値が20代でも60代でも同じ数値が使われているのはおかしいという事は、このブログでも何度も書いてきました。

この基準値という「物差し」がおかしいと指摘する研究や専門家がやっと出てきたようです。全国70万人の健康診断データを分析し、基準値を出してきた東海大学のチームは、数字だけを見て基準を超えたとか基準内だとか一喜一憂するのはあまり意味がないとしています。

つまり私たちはあいまいな基準を基に「要精密検査」という通知を受け取って、生活習慣の改善を行ったり、場合によっては病院にいって治療を受けたりしていることになります。やっと私が主張していることを指摘する専門家が出てきたのは嬉しい気もします。

ある専門家によれば、今の基準値は男女で分けられてはいるものの、高齢者も若者も同じ数値で、血圧やコレステロール値などは年齢を重ねれば上昇するのが自然としています。

東海大学のチームは、全国の健診実施機関から集めた約70万人の健康診断受診者を分析し、アメリカで標準的に使われる方法に準拠して「本当の基準」を算出しました。

幅広い年齢層の受診者の膨大なデータを解析したことで、男女差はもちろん年齢によって健康とされる数値が異なることを明らかにしました。ここでは血圧とコレステロール値について検証します。

国内での現在の血圧の正常値は上が130未満下が85未満と定められています。しかし年齢が高くなるごとに血圧も上がっていくのは当然です。高齢になると血管のしなやかさが失われ硬くなり、特に心臓より遠くにある脳に一定の血液を送るのには高い血圧が必要となります。

ところが血圧が高いといって降圧剤を飲むと、脳の血流が減少しめまいましたり、それによって転倒し骨折したりすることすらあるようです。

40〜60歳ならば上が160、下が100くらいでも経過を見ていればよく、75歳を超えたら薬を飲まない方が長生きしているというデータもあるようです。

この研究では血圧180未満の人は降圧剤を飲んでも飲まなくても死亡率に変わりはなく、180以下の人が降圧剤で血圧を20よりも下げると、死亡率が約5倍も高まるという結果が出ています。結局上の血圧は昔からいわれているように「年齢+90」が妥当としています。

コレステロール値も中年以上になると高めになることが多いのですが、高い方が長生きというデータもあるようです。

こういう指摘が出てくるのは良いことですが、血圧が基準値を上回るからと降圧剤を処方する医師が多いことが問題かもしれません。


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