ごっとさんのブログ

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感染性胃腸炎 ノロウイルス

2016-12-23 10:40:13 | 健康・医療
このところノロウイルスが猛威を振るっているようで、最近の国立感染症研究所の発表によると、昨季ピーク時のほぼ2倍に達しているようです。

1医療機関当たりの患者報告数が、19.45となり大流行した2012年の最も多かった19.62人に迫る水準となっているようです。今年のノロウイルスは、近年流行していなかったタイプで、免疫のない子供がかかりやすく小学校や幼稚園などで集団感染が増加しているようです。

私はこのノロウイルスについてはあまりよくわかりませんが、通常のウイルスと違って、RNAを包んでいるタンパク質のエンベロープといわれる殻を持たないウイルスです。

このウイルスの研究があまり進展しない理由としては、ウイルス研究は実験室的に動物培養細胞に移植するのですが、このヒトに感染するノロウイルスはうまく増殖する動物細胞が見つかっていないようです。つまり実験室的に育てることが難しいため、なかなか研究が進展していないと聞いています。

ノロウイルスの型も何種類か知られているようですが、今回流行しているのは新しい型のため発症する人が増加しているようです。またこのウイルスは、血液型抗原への吸着されやすさが異なっており、H(O)やA型抗原に吸着されやすいことから、O型は感染しやすく、B型は感染しにくいとされています。しかしこれはあくまで理論的なものですので、本当にO型の患者が多いかどうかはよくわかりませんし、ほかの要素の方が大きいのかもしれません。

さてノロウイルスに感染すると1~2日で発症し、激しい嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの症状が現れ、1~3日後には快方に向かうという、それ頬重篤な症状にはならないようです。それでも稀に十二指腸潰瘍などに進むこともあると言われています。

例年10月ごろから感染が始まり、年末から年明けがピークとなるようですが、今年は11月中旬から患者の報告が急増し、例年より早く流行が本格化しているようです。

色々な情報を見ても、なぜこの時期に流行するのかは全く触れていません。可能性を考えると乾燥が一つのキーワードかもしれません。通常ウイルスはタンパク質との複合体を作り、比較的重いものですが、乾燥してくるとこの複合体から離れ空気中に飛散するのかもしれません。

そう考えるとどこにも推奨されている、予防のための手洗いというのがどこまで効果があるのか怪しいような気もします。

私はまだかかったことがない(吐き気がして下痢をしたときなどこの感染の可能性はあります)のですが、かなり苦しいようですので、運よく免れることを祈っています。