旅つづり日々つづり2

旅のような日常と、日常のような旅の記録と記憶。

沖縄

2015年08月14日 16時56分33秒 | 旅のこと
那覇で泊まった久々の安宿「照美荘」国際通りから徒歩5分で一泊2000円。
クーラーは100円だったけど、天井も高くて、シーツも清潔で大満足。
隣の部屋には謎の長期滞在のおじいさんがいたけれど、そんなのアジアの安宿では
当たり前のことだし、別に気にならない。隣に顔の見える人がいることが
かえって落ち着く。

安いビジネスも探したのだけれど、部屋にベットしかなくて、壁が薄くて
エレベーター降りてからドアがいっぱいの廊下を歩くのが怖い私。

翌朝、民宿の窓を開けたら屋根のシーサーと目が合って「ああ、久しぶりの
沖縄だ」と嬉しさがこみあげてきた。

一階におりるとおばあさんがいたので「もしかして照美さんですか?」と
尋ねると「そう、私が照美よ」とニッコリ。今からデイサービスに行かれる
とのことで、車いすで静かに迎えを待っていた。「辺野古にいってきます」と
言うと、「日傘をもっていくのよー。そこのドンキ(ドン・キホーテ)で
売ってるからね」とアドバイスされた。
ドンキ、日常に根付いとるがな・・・ちょっと微妙な気分。

かつて那覇に着いたら必ず泊まっていた月光荘はもちろん健在。
というかパワーアップしていた。ふらりと立ち寄っただけだけど、あの雰囲気は
全然変わらず。また泊まりたいなーと思った。朝早くに立ち寄ったのだけど
ちょうど居合わせたスタッフの方に「懐かしいでしょー、2階あがっていっていいわよ」
と言われ、ズカズカと階段をあがっていくと、酔いつぶれた男女がごろごろ雑魚寝していて・・・
「ああ、懐かしい。」としばらく遠い目になった。
月光荘の2階の窓が大好きだったあの頃を思い出した。風に揺れる布はあの頃と変わらず。
ここに泊まる体力と、気力と、好奇心を失っているのならば、もう一度鍛えなおさねば!と
鼻息を荒くして月光荘を後にした。(って、いったい何を鍛えるというのだろうか)

沖縄旅・辺野古漁港

2015年08月13日 21時21分14秒 | 旅のこと
辺野古漁港

coccoを追ったドキュメンタリー映画「大丈夫であるように」でリボンをまきつけて
いた場所。この柵より先はキャンプシュワブの敷地になる。
海に柵なんてないから、潮がひいてしまうと貝やもずくを採りにきた地元の人がよく
柵の向こうに入ってしまうそうだ。「もずく見てたら気づかなかったさー」と言って。

なにやってるんだろ、人間。
柵の向こうではシュノーケルを楽しむ米兵の姿が見えた。
彼らに罪はないけれど。やりきれないなあ。

沖縄旅・声をあげてみた自分にびっくり

2015年08月13日 21時20分06秒 | 旅のこと
夕方近くになり、「さあ、そろそろやりましょうか」と抗議行動。
「ハイ、プラカードもって!」と渡され、私も人生初、抗議行動。
こういうのってテレビでしか見たことがなかったからびっくり。その一員に
自分がいることもびっくり。あたふたとしてしまった。

サングラスかけているのは本当に本当に日差しがきついから。
プラカードで顔を隠したいのではなく、そうしないと立っていられないほど
日差しがきついから。目もあけられないほどに。
みんなプラカードで自分をペチペチ仰ぎながら、言うことは言う。やることはやる。
動揺しているのはいつのまにか真ん中に入り込んでしまった私だけ(笑)

歩いていたら「抗議行動」→警察が端を守ってくれる
止まったら「道路占拠」→警察が即拡声器で「立ち止まらないでくださーーい」と言う。

冗談かコントみたいだった。なんやのこれ?
奥の方でカメラを回す警官、無表情の警備員、知らん顔の米兵、

この場はいったいなんなんだ。「新基地反対ーー!!」ってここで叫んでも誰にも届かない。
もっと別の方法で別の人間に訴えるべきだろう。でもそれって誰?誰がこの叫びを聞いてくれるのだ?
叫ばずにはいられない理由が少なくともこの人たち一人ひとりにはあるのが分かった。
テントの真ん中に座っていたおばあさんは沖縄戦で一人生き延び、血の水たまりをすすって生き延びたそうだ。
「私を轢き殺してから入りなさい」とゲート前に座り込むこの人に、どんな言葉を返すことができるだろうか。



沖縄旅・キャンプシュワブゲート前

2015年08月13日 21時16分18秒 | 旅のこと
ここにいる人たちから学んだこと。

「簡単なもの、名前のないもの、ただのもの、を簡単に信じるな」

この人たちが見ているものを私も見たいと思った。
偏っていても構わない。簡単で無責任なものに流されるよりもよっぽどマシだ。

情報を得るつもりが、情報に吸い取られてないか。
欲しい情報はそこにはないよ。多分。

365日、こうやって行き交う車に手を振っている人たち。
ここはアスファルトだから、さらに暑い。意識がもうろうとしてくる。
手を振って何になる?無力だよ。小さすぎるよ。言ってることが理想論すぎるよ。
悲しくなる。だけどこの人たちはあきらめていない。

車の窓を全開にして手を振り返してくれる人、カメラを向ける「わ」ナンバーの観光客、
当たり前のように「おっ!」と手を挙げて配達に向かう地元の人、クラクションを思い切り
ならして賛同の意を示す人、無視する人、罵声を浴びせていく人、いろいろだった。
それをずっと見ているだけでも・・・・・(誤解を恐れず言うならば)おもしろかった。
生の反応。それぞれの都合でうまいこと編集されたメディアにでは絶対に伝わらないライブ感。


緊迫しているけれど、のんびりしているゲート前。この絶妙なバランス感覚。さすが沖縄。