旅つづり日々つづり2

旅のような日常と、日常のような旅の記録と記憶。

河野裕子さんのこと

2015年08月11日 21時46分13秒 | 日々のこと
ふくがこの世に生まれた4日後、歌人の河野裕子さんが亡くなられた。
私はそのことをずいぶんと後から知ったのだが、河野さんが口述記述で絶歌を
詠みあげていた頃、私のうえにどこからか短歌がするすると降りてきた。
(もう今はまったく、どんだけがんばってもひとつたりとも降りてこないのが不思議)

この世から去っていく人と、来たばかりの人。
ふたつの人生があの瞬間確実に交差していたのだと思うと、なんとも言えない厳かな
気持ちになる。

1か月ほどたった頃、新聞に私の短歌が掲載された。
選んでくださったのは河野裕子さんの夫である永田和宏さん。
どんな思いで選んでくださったのだろう。命のリレーがみえたのだろうか。

「陣痛のあいまに見やる夏花火 もうすぐ会えるおまえに会える」
「胸の上生まれたばかりの息子抱く 命の重み3224」

あの夏、歌の神様はひょっとしたら河野裕子さんだったのかな、と思うことがある。
子育てが一番大変な時に、私を歌で支えてくれた。
短歌なんて習ったこともなかったのに。詠もうと思ったことなどなかったのに。

不思議な、不思議な体験だった。


ふくのすけ5さいになりました

2015年08月11日 11時54分32秒 | 日々のこと
8月8日
ふくのすけ5さいになりました。

「ももとぶどうとばななのケーキを食べたい!いっぱいね!全部ね!」
とリクエストされていたので、朝からケーキをつくってそのまま「好きなだけ食べよし」と。

カメラを向けてもこっちなんて見やしない。

「誕生日プレゼント何がいい?」とたずねると「セミ!!」と即答。
気絶しそうな暑さの中、とうちゃんとセミとりへ。
いつのまにかセミも触ることができるようになり、逃げ回っていたのが嘘のよう。

早いなー。

まったく別の人格をもった一人のちいさな人との共同生活って感じ。
私のお腹からでてきたなんて、はるか遠い昔の話のようだ。

ふくの歩いていく道のまわりにたくさんの花が咲いていますように。
歩いていくその先にきれいな海が見えますように。

かあちゃんにできることは・・・・キミにもたれず、よりかからず、自分の道を
歩いていくことかな。そして言い切るのだ。「この世界はいいところだよ。どこにでも行ってそれを
みておいで」と。

暑い夏の日。
ふくは夏がよく似合う。