旅つづり日々つづり2

旅のような日常と、日常のような旅の記録と記憶。

こういうことを書きたいのかもしれない

2020年10月08日 21時09分34秒 | 淡路島のこと
夕方福をサッカーに送っていく途中で渋滞に巻き込まれた。
どうやら国道のどこかで事故があったらしく、あれよあれよと
いう間に車の列は全く動かなくなってしまった。

「こりゃダメだ」いさぎよくあきらめて本日のサッカーは欠席。
でも台風に備えて食料の買い出しだけは済ませておきたかった。

「どこで事故が起きたのか?」(場所が特定できたら引き返すか突き進むか決めることができる)
「あとどれくらいで解除されそうなのか?」(子ども四人乗せてこの状態・・・限界はおそらく1時間)

目的地に近い友人にメールをすると「まだまだ時間がかかりそう。ここまで来てしまうと
帰りルートも封鎖されてるから引き返したほうがいい」とすぐに電話で教えてくれた。

引き返したものの家を素通りしてスーパーに向かったのが間違いだった。
その時は「台風が来るから食料を備えておかねば!」それしか考えていなかったのだ。
買い物を済ませて再び国道に戻ると渋滞がここまで延びていて、しかも私の家に向かう途中で
国道が封鎖されていた。側道に誘導されるもののそちらも大渋滞。雨、夕暮れ、台風の予感、
子どもたちの空腹、今日も出張のダンナ氏・・・いろんな不安要素が重なって心細くて
たまらなくなる。私はもともと夕方に弱いのだ。←赤ちゃんかっ!!

「ダメだ、いったん誰かの家に避難させてもらおう」
そこから一番近い友人の家に電話する。「今から行ってもいいかな?」と聞くと
「いいよいいよ。すぐにおいで!」と即答。1歳と5歳の子どもがいる家庭に夕方6時半に
四人引き連れて乗り込むのは本当に恐縮だったけど、お言葉に甘えて行かせてもらった。
ダンナさんが夕食の支度をしている最中で、美味しそうなお鍋がほぼできていたにも関わらず
「お腹すいたでしょ。鍋だと足りないからすぐにパスタゆでるから食べていって」とあっというまに
パスタをゆでてくれた。(しかも淡路製麺の生パスタ)そしてうちの子たちに「大変やったねー
まずは食べて」とふるまってくれた。

ありがたかった。本当にありがたかった。
あのまま渋滞に巻き込まれていたら家にはたどり着かないし、子どもたちは不安を募らせて
いただろうし、どうすることもできず泣きそうになったまま緊張してハンドルを握っていただろう。

その合間に何人かの友人からメールがいくつも届いた。
「今日サッカーちゃうの?帰れた?」
「うちでよければ寄ってね」
「もうすぐ解除されるらしいよ」
「買い物代わりにしとこか?」
「家、暗いけど、どした?」
「梢ちゃんでもUターンできる道は〇〇やからね!」(運転下手くそなこと知ってる)

はあ・・・私が淡路島に来た時、知り合いは誰一人いなかった。頼れる人は誰もいなかった。
メールできる人も電話できる人も誰一人いなかった。
そこから2年と少し。“暮らす”ことって“生きていく”ことって突き詰めるとこういうことなんだと思った。

私はここにいてもいいんだな、と思えた。
根を張っていく毎日は楽しいことばかりではない。ここはユートピアでもないし、のんびりした
田舎暮らし=エブリシングハッピーではないし、ピリリと辛いこともそれはそれはたくさんある。

それでも私はこのコミュニティーで生きていくことを後悔したことは一度もないし、
手を差し伸べてくれる人がこんなにたくさんいてくれることに、それはもう感謝の気持ちしかないのだ。

困ったとこがあった時に、具体的に行動に移すことができる人のなんて多いことよ。
この特徴は移住者あるあるかも知れない。移住仲間は基本的にみんなフットワークがとても軽い。
そして他者への想像力が優しい方向に向かっている人がとても多い。生き方は尖っていたり、ファンキー
だったり、ちょっぴり突拍子もなかったりするけれど、人間としてはとても温かい人がたくさんいる。
心の真ん中にポッとしたぬくもりを感じる人が、素直に愛を表現できる人が身近にたくさんいる。

「困った時はお互いさま」といってツヤツヤ笑う友人家族に見送られて再び国道に出ると・・・
5分で家に到着。よかった。

私がブログを書きたいな、と思うのはこういう時なんだ。
私があなたとシェアしたいのは、こういう気持ちなんだ。

承認欲求?違う。キラキラ生活の自慢?違う。(そもそもキラキラしてないし)
備忘録?それは自分の日記に書けばよい。

誰に何を伝えたいのだ?

「それでも人生は素晴らしい!!」言いたいことはそれなんだ。
自分を肯定したいのではなく、共に生きているこの時間を、瞬間を、祝福したいのだ。

だからやっぱりやめられない。
おつきあいいただければ幸いです。さんきゅう。おばQ。おやすみなさい。








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