旅つづり日々つづり2

旅のような日常と、日常のような旅の記録と記憶。

シティービューとオーシャンビュー

2019年02月12日 11時53分06秒 | 淡路島のこと
前回の小旅行の時にびっくりしたことがあった。

あのオーシャンビューの部屋に通されて海が目に入らなかったのだ。
もちろん視覚としては海をとらえているが、それをなんとも思わない私たちがそこにいたのだ。

淡路島に暮らすまではこんな部屋こそが旅行の理想だったし、窓一面から海が見えるだなんて
贅沢そのものだった。「ひゃーー!!」と歓声をあげて窓に顔をくっつけて海を眺めていただろう。

海のある暮らしが日常になったんだなーと感慨深いものがあった。

淡路島でも「海が見える家を!!」と鼻息荒く土地を探しているのはほとんどが島外の人たちで
生まれも育ちも淡路島という人たちは「スーパーに近いところ」「便利なところ」と驚くほど
海にこだわりがない。もう海は求めるものではなく、ただそこにあるものなんだろうきっと。
それはそれでものすごい贅沢なことだけど。

たまたまこの小旅行の前日に神戸のホテルに行く用事があった。そこはシティービューの部屋だった。
馴染みに馴染んだ神戸の景色。ハーバーランドの観覧車とポートタワー、六甲山と神戸大橋・・・
そのどれもが息をのむほど美しく見えた。それこそ窓に顔をくっつけて見とれてしまったくらい。

いつの間にか私の感性は反転していた。
今なら旅行に迷いなくシティービューを選ぶ。(笑)
「シティービュー??そんなん選ぶ人っておるん??」と今まで本気で思っていたが、それはただ
自分の見えている世界が違っていただけだったのだ。


シティーホテルのロビーで大きく深呼吸する。様々な人たちが行き交うこの空間がやっぱり大好きだ。
帰りの車で明石大橋を渡るとき、まだ「ん?」というちょっとした違和感はあるけれど、それも時間の
問題なんだろう。きっと。