・・・発情・・・

毛布の中で身体の位置を変える・・・ふとカオル・・・

染み付いたカオリ・・・貴方のコロンのカオリ・・・

ふと・・・思えば最近私は貴方のカオリ以外の匂いを身に飾ろうと想わない

シャワーに打たれながら鏡に写る背中に朱色のモヨウ・・・

捜せば腕にも肩にも腰にもあちらこちらに見えるモヨウ

指。そのままのアオイ色・・・爪に今も残っていたら嬉しいのに・・・私の一部・・

薄皮一枚剥がす・・・その爪で全部。みんな剥がしてしまってくれたらイイのに・・・

今更ながらその瞬間を想うだけで感じる・・・突き上げてくる塊に眩暈

惜しい・・・まだ納得出来ない・・・多分何時まで待ってもそんな事私には出来ない

憎む。怨む。罵る。そんな事柄全ては裏腹な想いに汚されるだけ

綺麗事で済ませられる事なんか有り得ない・・・自分に言い訳する為だけに繕うだけ

カオル・・・カオリ・・・貴方だけのカオリ・・・

・・・・ ・・・・

足の爪は何時も念入りに磨く

・・・綺麗にマニキュアを塗って磨きたてる

普通や無い状態でしか見れない部分

・・・・貴方が私の足を抱えて折り曲げてのしかかる

右足を左手で・・・左足を右手で・・・クサビを打ち込まれたまま広げられて

たぎる熱さを感じながら満ちてゆくカナシミ・・・

溺れそうになる予感に身をユダネナガラ満ちてくるカナシミ・・・

この一瞬を刻み付けたい・・・出来るならこのまま・・・と願うセツナサによぎるカナシサ

・・首筋に感じる痛み・・・耳をしがむクチビル・・噛む事で耐える貴方・・・痛みを味わう私

一瞬を閉じ込める事が出来たなら・・・願い祈る

不意に訪れる隙間を呪う。ある筈の無いモノを持続させられる為になら多分どんな事かて出来のに

こんなにも貴方を惜しがる私が確かに居るのに諦めて手放す準備を出来る私も居る

これから後何度こうして貴方とツナガレルのかな・・・

多分きっと私は出来るだけ精一杯貴方を味わいシガンデ吸い尽くす・・・悔いの無い様にと

無駄な事やと解っていても切りの無い事やと解っていてもそうする

願う・・・私と繋がったまま逝ってしまえと・・・貴方が最後に眼にするモノ・・・それは私

叶う筈も無い事・・・叶うと恐ろしい事・・・それでもふと願って想ってしまう

足の裏にマニキュアで書いたハートマーク・・・舌でなぞった貴方・・・

殺してしまいたくなる・・・そしてカナシクナル