一人想うこと :  想うままに… 気ままに… 日々徒然に…

『もう一人の自分』という小説を“けん あうる”のペンネームで出版しました。ぜひ読んでみてください。

空色の自転車

2012-05-16 14:12:57 | 日記・エッセイ・コラム
 孫娘の誕生日が近いので、娘に「プレゼントは何が良い?」と聞くと、「ピンクの自転車が良い」と言う。
近所の子供達が乗っているピンクの自転車を見つけると、その前から動かないらしい。
それくらいピンクの自転車がお気に入りのようだ。
 早速、孫娘を連れて円山の自転車店まで行ってきた。
中に入ると、あるある。孫娘がお気に入りのピンクの自転車が。それもキティーちゃんやディズニーのお姫様のキャラクターものだ。
店員さんに聞くと、孫娘の身長では16インチが良いと言う。
16インチの中でピンク色の自転車を色々と出してもらった。
孫娘に色々乗ってもらい、「さて、どれにしよう?」と思っていると、
孫娘はトコトコと店の奥まで歩いていき、一台だけあった空色の自転車に跨った。
そして、
「これがいい」
と一言。
「えっ? ピンクの自転車じゃあないの?」
私とカミさんと娘の三人、顔を見合わせて言った。
だが、孫娘は、
「これがいい」
の一点張り。
しかも、この自転車は機関車トーマスのキャラクターもの。はっきり言って男の子用だ。
あとになって、「やっぱりピンクがいい」と言われても困るので、30分ほど説得を試みたが、孫娘の答えは、
「これがいい」
と、頑として空色の自転車から降りようとしない。
店の店員さんも、
「小さいのに意志固いですね」
と笑っている。
結局、孫娘の意志の固さに折れて空色の自転車を注文した。
二時間後に自転車が出来上がったという電話を貰い、引き取りに行くと、孫娘は店内に入るなり空色の自転車を見つけると、すぐさま駆け寄り、嬉しそうに、
「あっ、これこれ」
と言ってハンドルをなでている。
よほどこの空色の自転車が欲しかったんだろうね。
 後日、娘から孫娘の初乗りの写真が送られてきた。
ヘルメットを被り、さっそうと空色の自転車に跨っている。
この姿を見たら、完全に男の子だ。
もっとも娘も幼少の頃は男の子と思われていたことが多かったからね。
親譲りだね。


コメント
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