りんごをベランダに置いていると、必ず野鳥が来るようになった。
たまに置くのを忘れると、「ピーピー、ピーピー」と矢のような催促。
これが前の日に寝る前、置き忘れると大変なことになる。
夜明けと共に鳴き叫び、目覚ましよりも早い。
今はまだ夜明けは遅いが、これからは段々と早くなる。
いくら朝の早いご主人様でも、これはたまらんと思った。
りんごは絶対に忘れることはできない。
今日も夕方、奥様が買い物に行って帰ってくると、大量のりんごが袋に入っていた。
ところで、僕の体調はどうか、って?
正直あまりよろしくない。
相変わらず体がだるいし、食欲も無い。
奥様は何とか食べてもらおうと、いろんな餌を買ってくる。
もちろん今日の買い物袋の中にも、りんごと一緒に僕の餌が入っていた。
奥様の愛情は本当に嬉しい。
でも、僕の体はどうにもならない。
なんとかなるものなら・・・。