愛車ランクルがついにダウン

　２０年近く乗ってきたランクルがついにダウンしたようだ。
急にギアがリバースに入らなくなった。
シフトはちゃんとリバースに入るのだが、ミッションがまったく反応していない。
早い話、前には進がバックができない。ひたすら前に走ることしかできなくなてしまった。
この症状は素人でもかなり重症というのは分かる。
　すぐに友人の整備工場に持ち込み見てもらうと、ミッションのオーバーホールが必要とのこと。
正直言ってまいったね。オーバーホールとなると、かなりの修理費がかかる。それに車検の時期でもあり、両方合わせると、中古の車が一台買えるほどの金額になってしまう。
　今まで故障のたびに修理して乗ってきたが、もう限界のようだ。
考え抜いたあげく、車を入れ替えることにした。
　新しい車は、友人の整備工場を通して手配してもらっている。それまでは代車生活が続くがしばらくの辛抱。
だが、工場の片隅に置かれているランクルを見ると、なんだか悲しい気持ちになってきた。
　子供の成長とともに２０年も走り続けたランクル。
人もいっぱい乗れたし、荷物もいっぱい積めた。
カヌーにも行ったし、キャンプや旅行にも行った。
どんな悪路でも、どんなに雪が降り積もっても、道を選ぶことなくどこにでも行くことができた。
そんな想いでがいっぱい詰まったランクル。
　帰り際、
「もう、僕はいいでしょう。そろそろ限界です」
　そんな声がランクルから聞こえてきたような気がした。