一人想うこと :  想うままに… 気ままに… 日々徒然に…

『もう一人の自分』という小説を“けん あうる”のペンネームで出版しました。ぜひ読んでみてください。

再検査

2010-01-09 21:02:47 | 日記・エッセイ・コラム
 去年の12月に会社の健康診断を受けていた。
その診断結果が12月末に届いていたのだが、体に不調もないのでそのままにしておいた。
年が明けて落ち着いてから封を切ってみると、なんと再検査の通知が入っていた。
それは、『胃粘膜下腫瘍疑』というもので、すぐに医療機関を受診してくださいということであった。
 正直びっくりしたね。特に『腫瘍』という文字に目が点になってしまった。
はっきり言って食欲旺盛、酒も飲むし体重も減っていない。
それなのに何故? というのが正直なところだった。
カミさんもすぐに病院に行ってくれと言うので、今日検査を受けに行ってきた。
 当然、胃カメラによる内視鏡検査。
最近は口からではなく、鼻から胃カメラのチューブを入れるようで、この方が吐き気もなく負担が少ない。
早速鼻に麻酔薬を入れられベッドの上に横にさせられた。
そして血圧を測って採血。
この時、看護師が、
「麻酔薬を注射しますので、眠くなったら寝ていても良いですから」
という声が聞こえた。
これが最後だった。
別にすることもないので、検査まで寝ていようと目を瞑ったとたんに爆睡してしまった。
「あぁ~ 良く寝た」
と思って目を開けると、どうやら別の部屋にいるようだ。
「ここで検査するのか?」
そう思っていると、先ほどの看護師がやってきて、
「お目覚めですか? 具合はどうです?」
と聞く。
「べ、別に・・・」
何を聞いているのかまったく理解できなかった。
そして看護師は、
「もう検査は終わりましたから待合室で待っててください」
と言った。
 どうやら寝ている間に検査は終わってしまったようだ。
痛くも痒くもない。それよりもまったく記憶にない。
今の検査技術はすごいと思った。
 そして医師に呼ばれて検査結果を聞くと、
「胃粘膜下に1cm大の腫瘍があるが今のところ問題はない。これが3cm以上になると手術が必要。一応半年後にもう一度検査しましょう」
という事であった。
まずは一安心。
 家に帰ると、カミさんからメールがあった。
「どうだった?」
「1cm大の腫瘍があるが別に問題ないと言われた」
「でも、お酒控えないとだめでしょう」
「いや、そんなことは一切言われなかった」
「絶対にだめよ!」
「問題ない!」
「だめったら、だめ!!」
「大丈夫だ!!」
「絶対に、だめ、だめ、だめ!!!」
 こんなやりとりが数回続いた。
でも、飲みたいものは、やっぱり飲みたい。
今宵も美味しいバーボンを飲んでいる自分だった。


コメント (10)
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