東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

東海道品川宿を歩く~その十二:北馬場通り~その一

2014-11-02 19:59:28 | 品川区
東海道品川宿を歩く、今回は山手通りの手前で旧東海道から山側へ伸びる北馬場通りを見ていく。この北馬場通りは、これまで見てきた横町よりは大きな通りになっている。それは、この道が品川神社の参道になっているからである。旧東海道と同じ道幅で、商店街になっているところも同じ様子。昔から賑わってきたのだろう。
 そしてすぐ近くの新馬場駅、案内の地図を見ると昔北馬場駅と南馬場駅が統合されて新馬場駅になったと書かれている。それは確かにその通りなのだが、これは京浜急行が線路の高架化を進めていく中で、完成した時に統合されたことを覚えている。1975年に高架化が完成して統合され、その時には北馬場・南馬場駅と合わせた名前になり、その翌年の1976年に新馬場駅に改称されたわけだ。ちょうど、その年に私は高校生になり、この沿線から通ってくるクラスメイトもいたので、こっちまで遊びに来たこともあった。だから、高架化と駅の統合は私にとっての地元ではないにも関わらず、結構記憶に残っている出来事だった。それだけに、昔とあっさり書かれていると、つい苦笑したくなる。ちなみに、この北馬場通りにかつての北馬場駅の改札口があった。

旧東海道から曲がって、少し先で角度を変えて道が延びていく。その角度を変える辺りにあったミツワヤ。化粧品を扱っているお店。母屋は出桁造りで、風格を感じる。一階の店舗は道路に合わせて手前に拡張した形で作られている。


その並び、少し先。看板建築で建物の構造が分かる感じで、面白い。奥に平屋の切妻が縦にあり、そこに接合するように横に置いた切妻屋根の二階家になっていて、その屋根の手前側を拡張するように屋根裏部屋が設けられている。


その向かい側。旧東海道に合わせた角度で露地が延びており、北馬場通りは角度が付いているので、敷地も鋭角の角を持っている。今は仕舞た屋になっている様子の看板建築。


少し先には、非常にきれいな銅板貼り建築のトモ薬局。路地の側まで回り込ませて銅板貼り仕上げになっている。


とてもきれいで、良いコンディションが保たれている印象。ちゃんとお店として、現役で営業されているのも立派だと思う。


その少し先に参道があって、お寺がある。正徳寺というお寺。浄土真宗大谷派のお寺で、十三世紀の創建という。延宝三年(1675)正徳寺と改めたと言うから、このお寺も非常に歴史の古い古刹ということになる。


町中の喧噪を忘れるような立派な山門。堂々たる押し出し。


落ち着いた雰囲気の本堂だが、その前にはイチョウの巨木がある。


右手には、これも良い雰囲気の庫裏。


左手から奥に掛けては、墓地が広がっている。その向こうにはレンガ塀。他のお寺でもあったけど、やはりレンガ製造が早くから行われていたところだけに、お寺でもレンガを早くから取り入れていたのだろう。前に掲載した法禅寺では本堂の側面がレンガ積みになっていたし、レンガ造りの堂宇も境内にはあった。他のお寺でも、レンガ塀を持っているところは見掛けている。


そのレンガ塀を外から見たところ。お寺とレンガ塀という取り合わせ、それ程珍しいわけではない。品川でもいくつもあるし、北千住の赤門勝専寺というお寺でも印象的だったのを思い出す。


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