東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

品川からの道~池上道その十三:山王熊野神社

2015-02-28 19:34:18 | 大田区
さて、前回の善慶寺と一体化しているかのように隣接して、裏山にあるのが熊野神社である。木原山の縁とも言えるところだが、木原山は古来「荒藺ヶ崎」といったそうで、万葉集にも歌われていたとか。荒藺ヶ崎熊野神社というのが正式名称であるらしい。もともと、神仏混合の時代が長かったわけでもあるが、こんな風にお寺のど真ん中に参道の入口が今でもあるというのは、珍しいのではないだろうか。 村社の標柱が立っている。善 . . . 本文を読む
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品川からの道~池上道その十二:善慶寺

2015-02-27 22:38:45 | 大田区
さて、池上道へと戻ってきたのだが、村社熊野神社鎮座と彫られた石柱が立っている。真っ直ぐに伸びる参道は、熊野神社と供にその別当であった善慶寺の参道でもある。 進んでいくと、立派な山門がある。その奥に熊野神社の鳥居が見えている。善慶寺という日蓮宗のお寺である。 門前の石柱には、「享保四年三月吉日 江戸新川施主筑前屋住右衛門」の文字が刻まれている。享保四年は1719年。徳川家八代将軍吉宗の時代で . . . 本文を読む
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品川からの道~池上道その十一:木原山と弁天池

2015-02-26 19:16:39 | 大田区
さて、大森駅の前の天祖神社があり、かつては八景園があった高台には、木原山と呼ばれていた。これは江戸時代に、この辺りが旗本木原氏の領地であったことからの様だ。そして、今は住宅地として家々が建ち並ぶ町になっているのだが、それでも山の名前の通り、その地形には起伏が多い。 緩く蛇行しながら下っていく道。かつてはどんな景色が周囲に広がっていたのだろうか。 その木原山を下っていったところに、弁天池があ . . . 本文を読む
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品川からの道~池上道その十:八景坂と天祖神社

2015-02-25 19:26:37 | 大田区
さて、池上道を進むと、大森駅の前に出てくる。こちら側は線路よりも高さがあって、建物が並んでいるので線路が見えない。そして、坂道を下っていくと大森駅の駅舎がある。駅が出来たのは明治9年で、鉄道開通後少し経ってからのことだ。大森駅は、かつて日暮里駅がそうであったように京浜東北線だけではなく、長距離の列車ホームも存在していた。もっとも昭和5年には電車線のみの駅になっているのだが、私が高校生だった1970 . . . 本文を読む
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品川からの道~池上道その九:圓能寺と日枝神社

2015-02-24 21:29:57 | 大田区
さて、品川から池上道の続きを進む。そして、今回から大田区へと入る。そういえば、時々大田区の大の字は太だったか不安になることがあったのだが、大森区+蒲田区=大田区と意識する様になってから迷うことが無くなった。高校の学区エリアなので、昔から友人の多いエリアでもあった。この池上道を鹿島神社の前から下って来て、一番下りきったところが区界で大森へと入ったことになる。この区界がかつては川であったというのは、前 . . . 本文を読む
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東京・遠く近きを読む(77)交通の発達(つづき)

2015-02-23 19:58:11 | 東京・遠く近き
「東京・遠く近き」というタイトルのエッセイは、登山関係の評論で知られる近藤信行氏の著作で、丸善から発行されている「学鐙」に1990年から1998年頃に掛けて全105回に渡り連載されていた作品である。氏は1931年深川清澄町の生まれで、早稲田大学仏文から大学院修士課程を修了され、中央公論社で活躍された。その後、文芸雑誌「海」を創刊し、山梨県立文学館館長を2013年まで務められていた。残念ながら書籍化 . . . 本文を読む
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「古写真に見る明治の東京~本所区・深川区編」を見る。

2015-02-21 18:32:31 | イベント
例年、この時期に半蔵門のJCIIフォトサロンで開かれる、古写真で見る明治の東京シリーズの写真展、今回は8回目だそうで、本所区と深川区の番である。これまでに、「皇城(江戸城)・麹町区編、神田区・日本橋区編、京橋区編、芝区・麻布区・赤坂区編、浅草区編、牛込区・小石川区・本郷区編、下谷区編」を開催してきている。この旧市街十五区時代の区分で進めてきている。来年も古写真を元にした写真展はあると思うのだが、こ . . . 本文を読む
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品川からの道~池上道その八:西光寺と大森貝塚

2015-02-20 21:53:51 | 品川区
さて、池上道を進むのだが、通り過ぎてしまった西光寺がやはり気になるので、改めて訪ねてみた。ちょっと戻る形になるが、行ってみて良かったと思う様なお寺でもあったので、まずはそちらから。 装飾的ではないが、落ち着いた雰囲気の山門。簡素だが、質実剛健といった雰囲気がある。 「創建は鎌倉時代の弘安(こうあん)9年(1286年)とされ、ここも桜の名所として知られ、立春から70日目ころより咲きはじめる花 . . . 本文を読む
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品川からの道~池上道その七:鹿島神社

2015-02-19 19:13:55 | 品川区
さて、来迎院の後に敢えて回したのだが、来迎院はこの鹿島神社といわばセットになっている存在であった。 「当神社の社伝によると、安和2年(969年)に大井の[2]常行寺の僧、尊栄法印が常陸国鹿島神宮より分霊を勧請したことに始まり、同時に別当として来迎院を建立したという。また古来より祭礼として相撲が奉納されており、渋谷氷川神社、世田谷八幡宮と共に江戸郊外の三大相撲として知られていた。現在の社殿は 昭和6 . . . 本文を読む
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品川からの道~池上道その六:来迎院

2015-02-18 18:35:37 | 品川区
さて、再び池上への道を進む。しばらく行くと、道沿いにモルタル仕上げの良い雰囲気の建物があった。飯野装芸という襖の張り替えとか、クロス貼りなど、経師屋さんということか。上階は後に造築されたようだけど、木製の建具類といい、良い雰囲気の建物を大事に使われているようだ。 その少し先には、品川区立品川歴史館がある。品川区の郷土資料館であり、品川宿のかつての姿がジオラマで再現されていたり、なかなか見応えの . . . 本文を読む
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