日陰の花、そのイメージが強すぎるのは最初に見た場所の印象が強すぎるからだ。
樹木の花はその先入観ばかりがあると見失うことも多い。
確かに日陰になりやすい場所に咲くことはあっても、日陰の花ではない。
名前にまつわる話しも大きな先入観になる。
葉が少し悪臭を持つからと、クサギ、臭木。
花の匂いを嗅ぐまでには近寄らないのだろう。
ただ近寄りすぎて枝葉を手にするといけない。
▲ 崖の東向き斜面、下までは踏み入れない場所。
こういう場所ばかりで撮るから、日陰の花のイメージが出来上がってしまう。▼
▲ 開花直後はすっと伸びているおしべも午後には花糸を丸めながら下向きになる。
変わって下向きだっためしべは他花の花粉を貰うように上向きになる。▼
▲ 開花間もない頃のめしべはおしべとは違う方向を向いている。▼
▲ やがて咲き進むとおしべは花粉を出し終えて萎れてくる。▼
▲ 下向きになるおしべ、上向きになるめしべ。▼
▲ おしべが花粉を出し終えて萎れ始める頃、めしべは上向きになる。▼
クサギ(臭木) シソ(←クマツヅラ)科クサギ属 Clerodendrum trichotomum
(2018.07.28 和坂)
✩
▲ クサギの葉は対生、上の葉柄に比べて下の葉柄は長い。
光を受けやすいように伸びているとも、下の葉の日照を遮らない為とも言われている。
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クサギ クサギの葉 クサギの冬芽 クサギの果実 ボタンクサギ ショウロウクサギ・京都
クサギとの最初の出逢い・・・
赤い萼の上に乗っている青い碧い蒼い・・・果実が衝撃的でした。
今年はお花をたくさん見たいと思いました。
とても面白くて何度でも見たくなります。
長い筒の中から出てくるしべが何とも言えません。
香りも素敵ですからまた見つけたら撮ってみたいと思います。
花が咲く前の若葉の頃は、少し枝葉のニオイに戸惑いますが。
若葉の頃のクサギは、かなり歪な姿でニオイも嫌なものですが、
対生する葉の葉柄長の違いがハッキリ見える頃です。
来年の楽しみにとっておいて下さい。