ハナズオウ（花蘇芳）

幹から直接花が咲く。
遠い昔話がこの花には残っている。
1965年4月10日、長崎見物に連れて行った貰った朝の玄関先での一コマ。

「ズオウがきれいだね」と言った僕の言葉を受けた後で、
少し遅れて出てこられたお母さんに向かって、さも得意気な弾んだ声で尋ねる。　
『ねぇ、お母さん、この花の名前知ってる？！』
　と言ってから、一寸困ったような顔をして、僕に向かって尋ねる。
『ケンちゃん、何んて名だっけ？！』と、今度は笑い転げた。
　ハナズオウ、と小さな声で答えた。　
『そう、ハナズオウって言うんよ』














ハナズオウ（花蘇芳）　マメ科（ジャケツイバラ亜科）ハナズオウ属 Cercis chinensis
（2017.04.15　林崎町）
☆

冬芽
花蘇芳は、難しい言葉で幹生花（かんせいか）。
幹から直接花が咲く。
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春爛漫の花の色 -- 一枚の色褪せた切符に --