HAYASHI-NO-KO

北岳と甲斐駒ヶ岳

ハツユキソウ(初雪草)

2016-09-05 | 夏 白色系

九月になったから直ぐに秋…でもなさそうだ。
それでもそろそろ夏はお終いだろう。
まだまだ暑さが残る午後、ハツユキソウも果実が出来てお終いだろう。


▲ 花期の終盤、杯状花序からは果実が飛び出しているのが目立つ。
花弁に見えるのは腺体の付属体、腺体の数だけ付属体もあるのだけれど、一か所隙間が必ずできている。

受粉出来た果実はその隙間部分から一旦下垂する。▼

▲ ツンツン伸びているのは雄花のおしべで葯は2個 花序の中にはこの雄花のみの花序もある。▼

▲ 雄花のおしべ、雌花のめしべを揃えた「両性花」には丸く見える果実がぶら下がることになる。
上からだと三角状に見えるのは、三室に分かれてそれぞれに種子ができるからだ。▲


▲ 丸く白い部分は杯状花序で最も目立つ腺体の付属体、緑の部分が腺体で蜜の出る部分。
総苞の上にある腺体は蜜を出す役目を終える頃には緑色から焦げ茶色に変わる。▼


▲ 杯状花序(壺状花序)を構成している花には雌花を持たないもの(当然果実は出来ない)もある。▼



▲ 一つの花序には、おしべの退化した雌花が一つと、めしべの退化した雄花が幾つか咲く。▼

ハツユキソウ(初雪草) 
トウダイグサ科ユーフォルビア属
Euphorbia marginata(= Euphorbia variegata)
英名 Snow-on-the-mountain
(2016.09.04 貴崎町)


▲ ハツユキソウ 詳説

▲ トウダイグサ 詳解
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ハツユキソウ 



4 コメント

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ハツユキソウの散形花序 (こいも)
2018-08-15 21:51:48
林の子さん
いくつもの杯状花序が一つの茎から出て…これを散形花序というのですね。
その中に一つの雌花と多数の雄花が共存するのですね。
まるく白いのが杯状花序の総苞。
緑の腺体は蜜が出る部分。
(蜜を出す役目が終わる頃には緑色からこげ茶色にかわる)
雌花の雌しべは柱頭が3裂している。
受粉したお花から果実がぶら下がるのですね。
果実は横から見ると丸く…上から見ると三角状に見えるのですね。
わかりやすく教えていただきありがとうございます。
とても良くわかりました。
自分のが画像からではとてもわかり難かったのですが
こちらで見させていただきすっきりしました~
色々知ることができてとても嬉しいです・:*:・(*´ー`*人)。・:*:・
果実も見たいです。
また行ってみたいと思います。
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推測 (林の子)
2018-08-15 23:38:39
「腺体は蜜を出す役目を終える頃には緑から焦げ茶色に変わる」と書いていますが
その多くが下部にあるようで、全て受粉していないもの。
受粉し、果実の出来ているものはまだ緑と言うことにで
全部の腺体が焦げ茶色にはならないですね。
詳しく調べると分かるのでしょうが、めしべのない花?
或いは受粉出来なかった花?と考えられますね。

果実は出来たての頃には下或いは横を向いていますが
熟して種子を零す頃には、上向きになっていますから
その辺りも見ていると面白いです。
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そうなのですね・・・ (こいも)
2018-08-16 01:17:12
林の子さん
『全部の腺体が焦げ茶色にはならない』
そうなのですね。
『めしべのない花?或いは受粉出来なかった花?』
まだまだ何度も見てみませんといけませんね。
果実が種子を零す頃・・・
楽しみにしたいと思います。
ありがとうございます。


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何度も同じ花。 (林の子)
2018-08-16 10:59:58
花画像を楽しみになさる方は、何度も同じ花を撮ることはしないですね。
そんなことをしても「花画像」し増えないからだ…と仰る方も多いし
葉や果実には興味も無い…と話される。
見た花数、撮った花数が多いほど「花」には精通出来るのでしょうから。
ごもっともな話で、それぞれの楽しみ方が一番ですね。
それでも一つの花に「これは?」と感じてそれを見続けるのも一つの楽しみ方。
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