HAYASHI-NO-KO

北岳と甲斐駒ヶ岳

フジ(藤 ノダフジ)

2017-05-10 | 春 赤・桃色系

ここには藤棚が三つ。
薔薇園側の藤は終わったようだけれどヤマフジとノダフジが共存する。
植物園側にはノダフジ、青紫と薄桃が二種類、別の藤棚に垂れる。


























フジ(藤  ノダフジ)
マメ科フジ属 Wisteria floribunda
(2017.05.06・07 須磨離宮公園)
蔓の巻き方の定義はまちまちだから、高岡さんが須磨ではこう決めている。
巻いている蔓に右手を当てて親指が同じ方向なら右巻(時計回り)
左手を当てて親指が同じ方向なら左巻(時計と逆周り)。

確かに解りやすいのだけれど、1956年に文部省(日本植物学会)が学術用語集 植物学編の中に定めた
dextrorse  sinistrousの解説とは真逆になる。
それに準拠?して幾つかの解説を読むと
「dextral 右巻きというのは上から見たときに反時計回りに巻き付いている状態であり
左下から右の上に向かって反時計回りに巻いてゆく」ものを指し、ヤマフジ、ヤマノイモ、アサガオが代表的とある。

客観的に見るためには、観察対象がどのような動きをしても、
成長の原点を下に、成長の方向を上になるよう揃えて配置した上で
観察者の位置を固定することが必要。

* 人が「右に曲がった」という時、相手の背中側から見ているはず。
* 河川の右岸・左岸は上流から下流に向いて右・左を判断している。
* 交通ルールで、人は右側、自動車は左側というのも、進行方向に向いて判断している。
この原則に従えば、植物は根元から茎頂の進む方向を、巻貝は殻頂から殻が伸びる方向を、
ヘビは尻尾の位置から頭を見るのが当然だと言える。
「つる」の伸張方向を出発点(下)から見て、時計回りならば「右巻き」と表現するのが客観的表現なのだと思う。

【参考】牧野富太郎(1940)牧野日本植物図鑑、北隆館刊.巻末「植物学述語ト其小解」の内「左纏」の説明
『左纏(dextrorse)纏繞莖ガ或ル支柱物ニ 纏ハル場合ニ  あさがほノ如ク 東北西南ノ方向ニ発育スルモノヲ云フ。 
即チ左ヘ左ヘト巻キツツ 生長シ行クナリ。是レ通語ノ左巻キニシテ 時計ノ針ノ進ムノト反對ノ方向ヲ示ス。』
【回転方向の表現】
「時計回り(clockwise)」というのが比較的誤解を生まない表現だろうか。
「反時計回り(counterclockwise, anticlockwise)」その反対語になる。
出典【広島の植物ノート特集「つる植物の右巻きと左巻き(詳細版)」】
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今年のフジ



2 コメント

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はじめまして (fuku(思いのままに))
2017-05-10 15:20:39
凄い びっしりの藤の花

藤娘を何人踊れるのでしょか^w^

素敵ですね~

ありがとうございました♡
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はじめまして (林の子)
2017-05-10 15:53:53
そうですね。
花簪にして…と言う事でしょうか。
確かに豪勢ですから、見応えがあるでしょうね。
神戸市立の有料公園内にある藤棚です。
野の花と言うか、雑草と言った方が良いようなものばかり撮っているのですが、時にはこの画像も含めて、気付いたものは撮ってしまいます。
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