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台湾HTC、画像データ処理用半導体メーカーなど米国3社を買収 特許紛争に備え

2011-08-22 |  その他



 台湾のスマートフォン専業大手、宏達国際電子(HTC)は画像データ処理用半導体のメーカーなど米国3社の買収を相次ぎ決めた。

 M&Aを通じてスマートフォンの性能を向上させ、関連サービスを拡充する。特許取得により訴訟合戦が続く米アップルに対抗する狙いもある。


●特許抗争激化

 HTCが7月上旬、3億ドル(約230億円)で買収することを決めたS3グラフィックスは、ファブレス半導体会社である台湾・威盛電子(VIAテクノロジーズ)傘下の米国企業。

 画像処理関連で235件の特許を保有しており、ソニーや任天堂にも技術供与している。

 周永明HTC総経理兼最高経営責任者(CEO)は「S3の買収は特許戦略上、大きな意味を持つ」としており、アップルとの特許紛争に備えた動きとみられる。

 HTCはこのほか、約3億ドルを投じ、米国の高級イヤホンメーカー、ビーツ・エレクトロニクスLLCの発行済み株式の51%を取得すると決定。

 インターネット経由でソフトウエアなどを提供するクラウドコンピューティングの関連企業の米ダッシュワークスを1850万ドルで買収することも決めた。

 HTCはスマートフォン市場で急成長しており、今年7-9月期の出荷台数は前年同期比98%増の1350万台に達する見通し。

 米調査会社IDCによると、4-6月期の世界のスマートフオン市場でHTCのシェアは11%(出荷台数ベース)で5位だった。

 一方で、「iPhone」を擁する最大の競合相手、アップルとの特許紛争も激しくなり、アップルが昨年3月、今年7月と2度に渡ってHTCを提訴。HTCもそれぞれ逆提訴している。




【記事引用】 「日本経済新聞/2011年8月22日(月)/6面」


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