携帯電話業界ブログ

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NTTドコモ、年間投入新製品の8-9割がスマートフォンに 医療や環境、金融など新領域開拓

2012-01-10 |  NTTドコモ



 スマートフォンへの移行が進む携帯電話業界。端末やサービスが日々進化する一方、通信量の急増に伴うトラブルも相次いでいる。スマートフォン普及で通信事業者はどう変わるのか。NTTドコモの山田隆持社長に聞いた。


――スマートフォンの販売が拡大している

 2011年度は、携帯電話販売の5割弱をスマートフォンが占めた。12年度は6割となり、年間販売台数は11年度比2-4割増の1000万-1200万台に達する。年間40機種程度投入する新製品の8-9割がスマホになる。


――利用者の生活はどう変わる

 ネットワーク経由でソフトや情報システムを利用するクラウドコンピューティングの技術と結びついて、より高度なサービスが登場する。

 例えば、ドコモは日本語で話しかけるだけで通話相手に外国語に自動翻訳する通訳電話を12年後半に商用化する。音声で話すだけでスマートフォンが操作できる音声エージェントサービスも今春に始める。


――スマートフォン時代の通信会社の位置付けは。

 通信事業者が様々な独自サービスを提供できるようになる。スマートフォンと他の産業の融合が加速し、新たな領域を生み出す。ドコモは通信会社でなく、携帯電話を核とする総合サービス企業に転身していきたい。

 医療や環境、金融など8分野を開拓し、4000億円の新事業の売上高を15年度に1兆円に拡大する方針だ。M&A(合併・買収)や提携も積極活用するが、出資案件は必ず過半を取り、責任を持って取り組む。


――メールの誤送信など不具合も続発している

 通信障害は重く受けとめており、専門組織をつくり再発防止に努めたい。一連の不具合はスマホ利用者の急増に対応したシステム構築が追いついていないことが原因だ。

 バックアップやうまく通信の負担を分散する仕組みを取り入れ、顧客管理システムも増強して早急に対応する。


――米アップルのiPhoneは販売するのか

 扱う端末の一つとしてなら歓迎だが、今はその環境にはない。アップルとの契約の難しさに加え、ドコモ独自のサービスは乗せられないので、我々の中期戦略をアイフオーン上では実現できない。

 主軸は米グーグルの基本ソフト(OS)アンドロイドでいきたい。

 既存の携帯電話からスマートフォンに移行する人が増えている。従来の携帯で使ってきた『おサイフケータイ』など様々な機能を盛り込んでほしいという要望が多い。

 世界から孤立していると言われるが、日本の携帯電話の使い勝手の良さをスマホでも実現していく。




【記事引用】 「日本経済新聞/2012年1月8日(日)/5面」


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