携帯電話業界ブログ

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2009年度国内携帯電話出荷台数、前年度比4%減 富士通・京セラ、順位上げる

2010-08-04 | 出荷台数シェア/日本



 MM総研によると、2009年度の国内の携帯電話端末の出荷台数は、前年度比4%減の3444万台だった。

 もともと飽和感が強く、買い替え需要に依存する同市場だが、通信各社が総務省の指針により販売奨励金を削減。これを受けて端末の店頭価格が高騰し、買い替えサイクルが長期化するという「官製不況」の側面もある。


●富士通3位に浮上

 メーカー別のシェアは、シャープが5年連続の首位を守った。

 2位はパナソニックモバイルコミュニケーションズで上位2社の顔ぶれは同じだが、NTTドコモ向け専業で中高年向け携帯電話「らくらくホン」などの端末を積極投入した富士通が4位から3位に浮上。

 京セラも5位に浮上するなど、3位以降は順位の変動があった。シャープのシェアは26.2%で、前年同期比3.2ポイント増加。

 ドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルの各社に共通モデルを提供する戦略で台数を伸ばしたほか、高機能カメラを搭載した機種やデザイン重視の携帯電話など幅広い新製品群の展開が奏功した。

 パナソニックモバイルは2.7ポイント減の15.1%。au向けの製品の投入が落ち込み、シャープに水をあけられた。

 明暗が分かれたのが、¥富士通とNEC。3位に浮上した富士通は、2.2ポイント増の15%。ドコモ向けに開発資源を絞り、中高年向け端末に加え、防水機能を持つ高機能端末も好調だった。

 NECは得意とする折り畳み式携帯電話の販売が減り、2.5ポイント減の10.5%。京セラは0.7ポイント増の6.1%と、英ソニー・エリクソンを抜いて5位に浮上。

 au向けに「簡単ケータイ」のほか、デザイン重視の低価格帯の製品のラインアップを増やし、シェアを伸ばした。


●再編でシェア激変

 6月にはNEC、カシオ計算機、日立製作所の3社が携帯電話端末事業を統合し、NECカシオモバイルコミユニケーションズが誕生した。

 富士通も10月に東芝と事業を統合する。携帯端末メーカーの再編により、2010年度はシェアが激変する見通し。ソフトバンクにiPhoneを供給するアップルもシェアを拡大しており、今後、海外勢が上位となる可能性もある。




【記事引用】 「日経産業新聞/2010年8月4日(水)/7面」


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