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2010年度国内携帯電話端末出荷台数、シャープが6年連続の首位 富士通が2位に浮上

2011-08-24 | 出荷台数シェア/日本



 MM総研によると、2010年度の携帯電話端末の国内出荷台数は前年度比9.3%増の3764万台だった。

 携帯電話販売は総務省の制度変更による販売方式の変更で、店頭価格が上昇した前年度をピークに減少傾向にあったが、スマートフォン人気により再び上昇に転じた格好となった。


●富士通2位に浮上

 メーカー別シェアは、シャープが6年連続の首位となった。

 2位に浮上したのは、東芝と携帯電話事業を統合した富士通だった。3位はパナソニックモバイルコミュニケーションズで順位を1つ落とした。

 4位はNEC、カシオ計算機、日立製作所の3社が事業を統合したNECカシオモバイルコミュニケーションズだった。携帯電話端末事業をめぐるM&Aとスマートフォンの投入の可否がシェア争いを大きく左右した格好となった。

 トップだったシャープのシェアは22.8%で、前年度比3.4ポイント減少した。NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルなど携帯電話各社に幅広くスマートフォンを供給し、首位を維持した。

 順位を1つ上げた2位の富士通のシェアは、17.3%と2.3ポイント増加した。

 ドコモ向け専業の富士通が中高年向け携帯電話「らくらくホン」などで販売を伸ばす一方、東芝が持つKDDI向けにも端末供給を開始。スマートフォンの看板機種「レグザフォン」で販売を伸ばした。

 3位のパナソニックモバイルコミュニケーションズのシェアは、11.7%と3.4ポイント減少。ドコモに「ルミックスフォン」を供給するなど高機能モデルで攻勢をかけたが、スマートフォン開発で出遅れたことで苦戦が続いている。

 4位のNECカシオモバイルコミュニケーションズのシェアは10.7%。統合効果により、幅広い端末開発体制を整えたが、スマートフォンの投入でやや出遅れたためシェア減少につながった。

 5位の京セラのシェアは10.4%と4.3ポイント増加した。KDDIやウィルコムに安価なモデルを供給したことで台数拡大につながった。


●強まる海外端末人気

 11年度もスマートフォン人気で端末販売自体は好調が続くが、国内の携帯電話メーカーはスマートフォン開発で出遅れ、米アップル、韓国サムスン電子、英ソニー・エリクソンといった海外勢の端末の人気が強まっている。

 11年度は海外勢との競争激化で国内メーカーのシェアの減少が必至とみられる。


 <2010年度国内出荷台数シェア>
 ※カッコ内は前年度比増減ポイント

  1位 シャープ:22.8%(-3.4)
  2位 富士通:17.3%(+2.3)
  3位 パナソニックモバイル:11.7%(-3.4)
  4位 NECカシオモバイル:10.7%(-)
  5位 京セラ:10.4%(+4.3)
  6位 その他




【記事引用】 「日経産業新聞/2011年8月19日(金)/4面」


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