HIMAGINE電影房

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バナナケチャップ・ウエスタン? 『CUADRO DE JACK』

2006年07月16日 | フィリピン映画
 以前タイの《西部劇》風映画を紹介したが、西部劇はイタリアンだけでなくさまざまな国の映画製作者が「一度は作ってみたい」ものであるらしい。それが農耕民族の多い東南アジアであったとしても…

 今回はそんなアジアのなかでも、どちらかと言えば「西」寄りのフィリピンで(たぶん)1990年代頃に製作されたウエスタン・コメディ『CUADRO DE JACK』を紹介する。

              

 拳銃の腕はサッパリだが虚勢だけで生きてきた若者・ジャンゴは、村中に張られたお尋ね者である強盗団のボスのポスターを見て、一旗揚げてやるとばかりに強盗団のアジトへ向かうが、そこには先客でナイフ使い、ムチ使い、そしてインディアンという変なメンツの若者がいて、いずれも肝心の腕のほうは全然でジャンゴと大して変わらない。

 話し合いの結果、賞金は山分けということになり、いざ強盗団と勝負!しかし、実力の差は歴然。絶体絶命のピンチだったが、何とか命からがら逃げ出すことに成功する。

 そんなダメダメ4人組にある日何をカン違いしたか、どこかの小さな村が強盗団から村民を守るために用心棒になってほしいと頼まれる。身の程知らずの4人組はこの仕事をアッサリ引き受けてしまい、仕事はほどほどに村の女の子と仲良く遊ぶ毎日。

 しかし平穏な時間は長くは続かない。以前尻尾を巻いて逃げ出したアホ4人組の噂を聞きつけた強盗団が村を襲撃し、家々に放火をするという暴挙にでたのだ。家は焼かれ、犠牲者まで出してしまった彼らは自分たちの無力さを思い知る。

 復讐するにはまず個々の技術のレベルアップを図らねばならないが、特訓は思うように進まない。そんな彼らの前に現れたのは村の離れで隠居していた伝説のガンマン、クアドロ・デ・ジャックだった。彼は村の娘たちに懇願されて彼らの特訓を引き受けたのだった。こうしてジャックの厳しい(?)特訓の末、以前とは見違えるほどの腕前となった彼らであった。

 そんな彼らにまた悲劇が襲った。強盗団が留守中に村に押し入り、ジャックに瀕死の重傷を負わせたのだった。
 
 もう我慢できない…!
 
 4人組は村人を安全な場所へ避難させ、村を無人化させた。この場所で最後の決着をつけるためだ。そしてそれぞれの恋人にしばしの別れを告げ、彼らは戦闘準備に取り掛かった。

 陽が昇り朝がやってきて、村を横切る山道には次々と強盗団の連中が現れた。連中の誰かが一発の銃声を放った。それは今から始まる最後の決闘の開始のゴングとなった。この戦いを制するのははたしてどちらか…?

               

 私が書いた荒筋だけ読むと「なんか、カッコよさそう」と思えてくるのだが、基本的にコメディ映画なので《西部劇》的要素は登場人物のカッコウと僅かながらの場面だけだ。主人公4人組は馬で疾走するのに、強盗団はジープに乗ってたりとか其本的に間違っとるぞ、おい!とツッコミが入れたくなる。

 肝心なコメディ部分はどうか?というとこれがダメダメで、「笑わかそう」としているのがミエミエでちっとも面白くない。すべりっ放しのギャグを延々と見せられて腹が立ってくる。もっと自然なギャグ・シチュエーション造りができないのか?コラ。

 なぁんて厳しい事書いちゃったけど、ホントは面白いのよこの映画。指摘した部分を無視すればね。でも大抵の人は怒っちゃいそうだけど。「なめとんか!」ってね。

               


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2 コメント

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Unknown (スージー・アラビア)
2006-07-16 22:51:15
足だけ残るシーン最高! だけど怒る人もいるだろうなぁ、こういう暴力的なギャグ。



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その後に… (kazuyuki72)
2006-07-17 04:44:19
やられた悪漢の首が主人公に泣き言いうシーンがあります。役者さんを首だけ地面に出して撮ってるんですが。
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