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ジャッキー映画的印度アクション! 『SHAKTIMAN』

2006年07月23日 | インド映画
 《非ハリウッド娯楽映画》を何本となく観ていると、「○○的」というフレーズを思わず口にしてしまう事が多々ある。映画自体は全然だけどアクション演出やキャチーな場面において作り方がソックリ(または似ている)な箇所なんかを発見すると「これは○○みたいだ!」と一人で喜んじゃう。

 格闘アクション場面における「○○的」なものの代表といえばブルース・リーや最近では『マトリックス』が挙げられるが、香港を代表する唯一無二のアクションスター、ジャッキー・チェンも実はかなりの範囲で模倣されていたりするのだ。

 ジャッキーが映画製作者としてその才能を開花させた1980年代の同時期のアジア映画界において実にさまざまな《プチ・ジャッキー的アクション映画》が製作された。一番顕著なのはタイのパンナー・リットグライ製作・主演の『グート・マー・ルイ』であるが、ジャッキー主演作がタイムラグ無しで公開されている地域、特にインドなんかでも多少ではあるが影響を垣間見る事ができる。

 今回はそんなインド産《プチ・ジャッキー的アクション映画》の1本である『SHAKTIMAN』(93)を紹介したいと思う。

              

子供が出来なくて困っている富豪の男を不憫に思い、彼の屋敷で働いている使用人の男は妻の反対を押し切って自分の生まれたばかりの赤ん坊を差し出すが、実は富豪の男の妻にも子供が授かっていた。しかし、いざ出産と言う時に事故にあってしまい妻は死んでしまうが、死ぬ直前に使用人の妻に生まれたばかりの自分の赤ん坊を託す。

 20年後、富豪の家の子供は親の目を盗んで悪さし放題の不良となり、主人公である一方の子供は正義に燃える警官となっていた。そしてある事件をきっかけに主人公の運命の歯車が再び動き出すのであった…

               

 日本の大映テレビ系ドラマでよくあるようなストーリーだが、まぁこういった《取替えっ子》テーマの話は万国共通(言い換えれば、よくある話)なので「あっ、○○に似てる!」なんて言わないように。

 この映画の肝であるアクションというのが、小道具を使った殺陣やマーシャルアーツ的な動作、攻撃を受けた者が空中回転して倒れるという通称《香港スピン》を駆使するという、ジャッキー映画(『ポリスストーリー』等の現代アクション作品)の影響をモロに感じ取る事ができる(映画自体が刑事ものだという点も)。とはいうものの実際には主人公のアクション・スキルが高くないので、それを上手く見せるスタントマン次第なのではあるが…

 この作品の主人公はジャッキーのように高所から飛び降りたり、落とされたりというそういう危険で高度な事はしないが、それでも「見てくれ、ジャッキーみたいだろ?!」と画面から滲み出るその心意気だけは十分感じる事ができた、そんな作品である。

              

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