HIMAGINE電影房

《ワクワク感》が冒険の合図だ!
非ハリウッド娯楽映画を中心に、個人的に興味があるモノを紹介っ!

超初級ルチャリブレ講座 其の一 ~投げ技~

2009年03月23日 | ルチャリブレ
 今は動画共有サイトなどでルチャリブレの試合を手軽に観られるようになり日々進化していく空中殺法を目の当たりにする事ができる様になったが、ちょっと前までは動く映像でルチャを観ることは稀で(映像ソフトも少なかったし)もっぱら週刊ゴング誌でたまに掲載されていた解説付き連続写真を見、頭の中で技をイメージしていた。
 ことルチャに関して週刊ゴングはその内容の濃さが抜群で、最新情報は勿論のことルチャ史技術面などを学ばせてもらった。そして私が現在持っている知識のほとんどは週刊ゴングからといっても過言ではないだろう。

 今回から数回に渡って(多分)やっていく超初級ルチャリブレ講座は専門外の方にルチャの楽しみ方をレクチャーするのが目的だが(偉そうで申し訳ない)自分の為の復習の意味もあるので、ルチャマニアの方には歯がゆい部分もあろうと思うがどうかご勘弁下さい。


 ルチャリブレの試合を組み立てる際に最も重要な技といえば「投げ技」が挙げられる。とは言っても一発でフォールを奪うことの出来るスープレックス系の技ではなくアームホイップなどに代表される相手を投げ飛ばす「投げ技」である。

 ルチャ用語ではこの一連のムーヴを「ランセ(Lance)」といい、スペイン語で投網を意味する。
 ルチャのホイップ技はとにかく多種多様の入り方があり、ルチャドールたちは場面によってその投げ方を変化させる。

 たとえば試合の序盤戦ではオーソドックスなアームホイップを互いに打ち合い相手の力量を計ったりし、試合の流れを変えたいときには独特の入り方や回転を加えたホイップ技を出すのだ。決して主役級の技ではないのだが、なくてはならないとても基本的かつ重要な技である。


 1990年代に入るとランセの技術に劇的な変化が訪れた。投げる角度や技の入り方に多少の変化はそれまでにはあったが、なんとトップロープから飛びプランチャ系の技に入ると見せかけて相手をホイップするのだ。飛び技とランセの融合である。飛び技とランセの融合技の進化はさらに続き、21世紀に入ると今度は場外の相手へトぺトルニージョ(旋回式プランチャ)と見せかけてのランセが登場した。大層難易度が高い技に思えるのだが、要はランセの基本がしっかりできていれば、どんな技の掛け合わせも可能、という事であろう。
 ミスティコのような身体の小さな選手が使うのならばまだ理解できるのだが、エレ・ア・パークのような大柄な選手までもがこの技術を披露するので驚くばかりである。


 伝統的かつ革新的な技術をもつルチャリブレ。満場の観客たちを驚かせるためにルチャドールたちは日々研究と鍛錬をこれからも続けていくに違いない。

        
●ランセの基本形。ルチャの序盤戦では必ず登場。

         
        
●ニンジャ・デ・フィエゴ(ケンドー)とイホ・デル・サントのランセ。試合展開を変えるときにはオリジナリティあふれる投げ方・入り方のランセが登場する。

        
●90年代に入り登場した飛び技とランセの融合技。TV映えする派手な技を求める時代が要求した技といえる。

        
●そして融合技はついに場外へと進化した…!いったいこの先どうなるのだろうか?

 

一箱古本市IN円頓寺商店街

2009年03月21日 | 雑記

 快晴の本日、風も強くなくポカポカ陽気なので自転車を漕いで名古屋市西区那古野にある円頓寺商店街へ向かった。名古屋の商店街といえば多くの人が(県外はどうか知りませんが)大須観音をイメージされるが、この円頓寺もかつては門前町として賑わっていたそうである。

 こんな小さな商店街で何が行われていたのかというと、名古屋地区では初めて一箱古本市が開催されていたのだった。

一箱古本市というのは東京・不忍ブックストリート2005年から開催されているフリーマーケット形式の古本市で、商店街の道端に段ボール箱の中に収納された古本(雑貨も可)を売る、というものだ。普通の古本市だと本職の古書店が出展し、古物商免許のない我々一般人には出展資格はないのだが、この一箱古本市は誰でも参加が可能なので(一箱500円で一人3箱まで)、若い学生さんからお年寄り(本職?)までいろいろな顔ぶれを見ることができる。

 出展内容も人それぞれで、ジャンル分けして独自性を打ち出している出展者もいれば、家で読まなくなった雑誌や文庫・マンガなどを売り出している(ほとんどがこのパターン)ので、こちらのモチベーションも気合入れて欲しい本を探すというよりは、面白そうな出物があったら買っちゃおうかな~?ってなもんである。

        

 その辺をブラブラと散策しているとあるわあるわ珍しいものが。あるブースでは60年代末~70年代頃のSFマガジンが置いてあって年季の入ったファンがまとめ買いしていたり、はたまたある所では中国土産であろう中華製軍人将棋セットや『ウルトラマン』とか『SF西遊記・スタージンガー』かるた等が売られていたりと個性的で面白い。

 私は、映画関係の書籍ばかりで固められたブースを発見したのでいい出物はないかと物色していたら、『大特撮 日本特撮映画史』(コロッサス・編、朝日ソノラマ・刊)1500円で売られていたのでグッと惹かれた。一応出費予算は2000円ぐらいにしておこうと思っていたので(バカ買いできないのが悲しいトコロです)もうひとつ何か買おうと棚を覗いていたら、中学時代に図書館で(公共の)読んだ記憶のある『B級映画 フィルムの裏まで』(増淵健・著、平凡社・刊)350円というナイスすぎる値段で売りに出されていた。

 さっそく出展者にお金を払おうと2000円を取り出し待機していると…

「あっ、1000円で結構ですよ」

との事。嘘ォ?!古本屋で買えばこれの何倍もする値段だし、しかも2冊まとめて1000円とは…私の疑問を出展者に直接ぶつけてみた。

「えぇ、知っていますよ。でも今、映画の本って特殊な(内容の)もの意外は売れないんですね」

 へぇ、そんなんですか知りませんでした。出展者にお礼を述べるとウキウキ状態で足早に帰宅した。本の状態を調べてみたがダメージがある箇所がなく、今でもとても低価格なのが信じられない。映画関係の書籍ってそんなに売れないんですかね?

        

 レトロな門前町という格好のロケーションと相まってとても良い雰囲気だったので、この一箱古本市というイベントを来年も是非この円頓寺商店街で開催していただきたいし、私自身が出展しても面白いかな?とも思った。読まなくなった文庫本もたくさんあるし…

 

 


えぇ~、ダーク・エンジェルがTNAにいっちゃうの?!

2009年03月02日 | ルチャリブレ

 と、タイトルに書いても、プロレス(ルチャリブレ界隈)に詳しくない御仁には何のことやらサッパリだと思うので整理するとですね…
 
 メキシコCMLLにおいてダントツの人気を誇っていたカナダ出身の女子レスラー(この場合、ルチャドーラと言ったほうが適切かな?)、ダーク・エンジェルことサラ・ストックがこの度アメリカのメジャー団体(一応)であるTNAと契約を結んだ…という事です。
 ここのところTNAは女子部門に力を入れており、日本でも活躍していたオーサム・コング(アメージング・コングの名で全女の末期に出てましたよね)を招いて女子部門の中心に据えWWEの女子部門とは異なる世界を築き上げていて、WWEが泥酔客相手の泥レスチックな“色っぽさ”、“華やかさ”をテーマにしているとすれば、TNAはアスリート思考の日本流の女子プロレスを打ち出しているのだ。個人的にはどちらも大好きですが。
 ただ、現状としてはオーサム・コング一人勝ちの状態が続いているのでTNAとしては新たなタレントがほしい。アスリート的なレスリングも出来、米国内では無名ながら国際的知名度も高く、(多分ここがポイント)そこそこ美形なダーク・エンジェルに白羽の矢が立ったのも当然といえる。彼女も更なるステップアップ(当然ギャラアップも)を望みアメリカでやっていきたいと考えていたのだろう。TNAと彼女の思惑が一致して今回の件に到ったというわけだ。

 ここ近年、米メジャー団体って南米系の市場を狙っていろいろなスペル・エストレージャに接近していますね、ミスティコとかドス・カラスJrなどCMLL系選手ばかり。たいてい土壇場で立ち消えになっちゃいますけどね。レイ・ミステリオのWWEでの成功以来、団体のほうは市場開拓の駒として、選手は金銭面や国際的知名度を狙って双方接近するのだけど、言葉の問題やスタイルの問題などで合意に達するのは難しいようだ。長いアメリカン・プロレスの歴史でメキシカン・レスラーで成功したのは結局ミル・マスカラスとレイ・ミステリオだけなのだ。
 日本人選手だってそうでしょ?あれだけ《ポスト・ミステリオ》の本命馬だったウルティモ・ドラゴンも長く定着できなかったし、鈴木健想もそう。そうやって考えると10年以上在籍しているフナキってすごいなぁ。

 ダーク・エンジェルの場合はカナダ人で英語も話せるし、スター性も感じられるので期待大だ。ちょっと体が固そうだけど一通りのルチャムーブはできるしスープレックスも大丈夫なので、本来なら日本向けの人材なのだが老舗・全日本女子は今は無く(90年代末の女子プロ全盛期なら間違いなくレギュラー外人でしょう!)、数多くの小団体が乱立している現在、定期的に彼女を呼べる所はないのでしょうがない。アメリカでメキシコでいたとき以上に彼女がビックになる事を期待しましょう!